お尻のかゆみの原因と対策について専門医が解説

お尻のかゆみの原因と対策

はじめに

肛門周辺のかゆみは、多くの人が経験する問題ですが、その原因や対処法を知っている人は意外と少ないかもしれません。4月9日に大正健康ナビが発表した情報によると、肛門のかゆみは「肛囲掻痒症」とも呼ばれ、病気に起因するものではないことがほとんどです。今回は、このかゆみの原因や予防法について詳細に解説していきます。

肛門のかゆみの主な原因

肛門のかゆみについていくつかの原因が考えられますが、最も一般的なのは肌の状態がアルカリ性に傾くことです。健康な肌は本来弱酸性であり、この状態を維持することでバリア機能がしっかりと働きます。しかし、頻繁な洗浄や便秘、下痢などが重なると肌のpHバランスが崩れ、かゆみや乾燥といったトラブルが発生します。

物理的な刺激

さらに、物理的な刺激もかゆみの一因です。長時間の座位や硬い椅子に座ることなどが挙げられ、これにより肛門周辺の肌が傷つき、かゆみを引き起こすこともあります。こうした場合は、座り位置や時間を調整するのが大切です。

その他の病気

また、カンジダ症や感染症など、特定の病気に関連する場合もあります。このような場合は専門医の診察が必要ですが、通常はこれらの疾患にかかることは稀です。

かゆみの症状

お尻のかゆみは、特に乾燥肌の人に見られやすく、洗った後や夜間に強く感じることがあります。リラックスしている際には、自分も気づかないうちにかゆみが強くなることがあり、注意が必要です。

かゆみの治療と対策

お尻のかゆみが気になる場合は、まずは自宅でできる対処法があります。肌の保湿を心掛けたり、トイレの際には優しく拭くことが重要です。また、トイレットペーパーでかきむしると皮膚が傷つくため、注意が必要です。

かゆみの予防法

予防が一番の対策です。以下の点に注意しましょう：
1. お尻は石けんで洗わず、ぬるま湯を使用。
2. 熱いお風呂に長時間浸からない。
3. お風呂上がりには保湿をする。
4. 温水便座の使用は「弱」で10秒以内に。トイレットペーパーでこすらない。
5. 通気性の良い下着を選ぶ。
6. 便通を整える。
7. 長時間座りっぱなしは避ける。

これらのポイントを守ることで、肛門のかゆみを予防しやすくなります。