丹下健三「世界のTANGE」特別展が今治に凱旋
愛媛県今治市にて、世界的建築家・丹下健三氏の業績を称える「世界のTANGE」特別展が実施されています。この展覧会は、2025年8月2日から9月28日までの期間で、今治市民会館、河野美術館、玉川近代美術館の3会場で同時開催されています。展覧会の企画は、文化庁の支援により、日本文化の素晴らしさを広める目的で展開されています。
特別展の見どころ
展覧会では、丹下氏が手がけた建築物や都市設計の模型、写真やビジュアルが一堂に揃います。特に今治市民会館での「海と都市のデザイン展」は、丹下氏のデザイン理念が詰まった巨大模型が展示されています。模型の周りには、ダイナミックな都市設計の理論を体感できるような展示が用意されており、来場者は丹下建築の哲学を視覚的に理解することができます。
同じく河野美術館では、マンガ「丹下健三~世界のタンゲと呼ばれた建築家~」の拡大パネルが展示され、丹下氏の人生がわかりやすく紹介されています。特に、直筆の手帳や少年時代に使用していた天体望遠鏡のレンズなど、貴重な個人の所蔵品も登場し、来場者に新たな発見を提供しています。
玉川近代美術館では、パリで行われた「丹下健三と隈研吾 東京大会1964/2020の建築家展」の凱旋帰国展も開催。ここでは、国立代々木競技場の模型など、特に建築ファンにとって興味深い展示が行われています。24時間をかけた視覚的な体験を通じて、丹下健三の偉大な業績が再認識されること間違いなしです。
顕彰シンポジウムについて
さらに、9月13日(土)には「丹下健三顕彰シンポジウム」が開催されます。第一部では隈研吾氏と木村宗慎氏の対談が行われ、建築と日本文化について考察します。第二部では、隈研吾氏と丹下憲孝氏、徳永市長が参加し、未来の都市づくりに関する議論を展開する予定です。このようなイベントを通じて、丹下健三の理念を未来のまちづくりにどのように活かしていくかが探求されます。
参加方法
イベントの参加は事前申し込みが必要で、定員は900名となっています。入場は無料ですが、先着順ですので、しっかりと準備をして訪れてください。改めて丹下健三の功績を学び、都市デザインの未来を考える素晴らしい機会となることでしょう。
今治市のこのプロジェクトは、丹下健三氏の建築が描いた未来の都市像に触れ、共創する場として多くの人々を招待します。展覧会とシンポジウムを通じて、丹下健三の意義を再認識し、今後のまちづくりへとつなげていきたいと思います。出かける前に、会場情報やイベント詳細の確認をお忘れなく。