組込みシステム開発技術展でKALRAYの新プロセッサーデモ公開
KALRAY社、ESECでの革新技術を発表
KALRAY社は、2023年5月8日から東京ビッグサイトで開催される組込みシステム開発技術展(ESEC)で、最新のMPPA® 256コアプロセッサーを用いたデモを行います。このプロセッサーは、非常に低い消費電力でありながら、高い計算性能を誇っており、様々な産業分野のニーズに応えることができます。
主要デモの内容
KALRAY社のブースは、西展示棠10-20に位置しており、数種類のデモを通じて、その技術力を示します。以下のアプリケーションによって、MPPA MANYCOREプロセッサーの多様な機能が紹介される予定です。
ビデオ信号処理
デモでは、MPPA-256メニーコアプロセッサーが、リアルタイムの高品質産業用ビデオのプリプロセッシング、コーディング、トランスコーディングを行う様子が示されます。これは通常、高いコストと電力を要するFPGAやASICが実行するタスクを肩代わりできる能力の高さを強調しています。
データプロセッシング
このプロセッサーは、ホストコンピューターとの大量のデータや処理のやり取りを加速するボードとしても機能します。デモでは、PCI Express Gen 3を介したAES暗号化処理アプリケーションの処理能力が確認できる予定です。256個のコアが最適に結合され、消費電力に対する優れたパフォーマンスを発揮します。
拡張リアリティー
高性能のSLAMアルゴリズムを用いたデモでは、リアルタイムのAR画像をタブレット型デバイスで効率的に生成する様子が見られます。これにより、エネルギー効率の良い消費電力で3D拡張リアリティーが実現されます。
シグナルプロセシング
MPPA MANYCOREソフトウェアを活用し、高度な演算能力を必要とする信号処理アルゴリズムが、GSM、WiFi、レーダー、医療画像、音声認識などの多方面で処理される様子を紹介します。
MPPAソフトウェア
これらのアプリケーションは、KALRAY社が提供するMPPA ACCESSCOREを使用して、業界標準のC/C++プログラミング言語をベースにしたEclipse開発環境で開発されています。全てのデモは、MPPA DEVELOPPERワークステーション上で実行され、5W程度の消費電力でピーク時には700 Gops、230 GFlopsに達する能力を示します。
KALRAY社について
KALRAY社は、2008年に設立され、高性能アプリケーション向けの新世代メニーコアプロセッサーを開発・販売しているファブレス半導体企業です。主に画像や音声の信号処理、通信インフラ、科学計算などに関わっています。STMicroelectronics社の元副社長であるJoël Monnierが、55人のチームを率いているこの企業は、フランスの公共機関および多くの個人投資家からの支援を受けて成り立っています。
まとめ
ESECでは、KALRAYの革新的な技術が実際にどのように利用されるか、端的に示される良い機会です。興味のある方はぜひ、KALRAY社のブースに立ち寄り、その目で新たなプロセッサーの可能性を体感してください。
会社情報
- 会社名
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KALRAY JAPAN 株式会社
- 住所
- 東京都港区虎ノ門3丁目22番1号秀和第二芝公園三丁目ビル3F CVML内
- 電話番号
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080-4660-2122