先進的な障害者雇用モデルの視察
2024年3月24日から4日間にわたり、株式会社スタートラインは、イスラエルのShekulotov Groupによる先進的な障害者雇用の取り組みを視察しました。スタートラインは障害者雇用支援を通じて「誰もが自分らしく生きる社会」を目指す企業として、今回の視察を通じてShekulotov Groupとの意見交換を行い、その取り組みに新たな感銘を受けました。
Shekulotov Groupの概要
Shekulotov Groupは、イスラエル保健庁と共同で、精神障害者のための職業リハビリテーション手法「統合型ユニットモデル(IUM)」の開発を進めている非営利団体です。2005年の創業以来、8,800名以上の精神障害者に対し職業トレーニングと援助付き雇用を提供し続けています。その活動は、単なる雇用の枠を超え、障害者の自立と社会参加を促進することを目指しています。
障害者を支援するためのフレームワーク
Shekulotov Groupが重視しているのは、障害者自身の希望を踏まえた目標設定です。各障害者が持つ特性に応じた柔軟な個別支援計画を立案し、支援者がその進捗を見守る中で、本人が自身で課題を解決する力を育むことを目的としています。このアプローチが、障害者の意欲向上と自己肯定感の醸成につながっているのです。
例えば、Shekulotov Groupが運営するカフェ「Good Coffee」では、障害者が実際の職場環境に近い体験をすることができ、就労後の適切な関係性を学ぶ機会が設けられています。ここでは、上司と部下の関係性を理解し、社会に出たときの自立に向けた実践的なトレーニングが行われています。
今後の展望
スタートラインでは、Shekulotov Groupとのパートナーシップを強化し、「誰もが自分らしく生きる社会」の実現に向けて、カフェ「Good Coffee」に似た事業モデルの開設を進めています。これにより、障害者への職業訓練と就労支援を同時に行い、彼らのスキルと自信を育んでいく計画です。
スタートラインの取り組み
株式会社スタートラインは、障害者雇用を支援するさまざまなサービスを提供しています。ABA(応用行動分析)やCBS(文脈的行動科学)、第三世代の認知行動療法に基づいた専門的な支援を通じて、障害者の採用と定着を実現しています。また、屋内農園型障害者雇用支援サービス「IBUKI」や、ロースタリー型応用行動支援「BYSN」といった多彩なメニューを展開し、障害者が自ら選ぶことのできる選択肢を増やす取り組みが続けられています。
このように、障害者の潜在能力を引き出し、自立をサポートする方法を模索するスタートラインとShekulotov Groupのコラボレーションは、今後も重要な進展が期待されます。私たちは、障害者が持つ多様性を活かし、すべての人々が自分らしく生きることのできる社会を築いていくことに力を入れていく所存です。