ワークライフバランス重視
2026-06-12 11:37:40

働き方の変革、評価基準が報酬からワークライフバランスへ

日本の働き手が企業に求める条件が大きく変動しています。最近公開された『エンプロイヤーブランドリサーチ2026日本版』によれば、働き手の離職理由のトップに挙げられるのは「ワークライフバランスの改善を求めるため」という結果でした。これまでの標準であった「不十分な報酬」を抜いて、ついに1位に輝いたのです。この調査は、働き手のニーズがただ金銭的な面だけではなく、心身の健康や生活の質も重要視されるようになったことを示しています。

具体的には、33%がこの理由を挙げており、2位は「仕事内容への興味の欠如」や「悪い職場環境」が共に32%で続き、「不十分な報酬」は31%で4位に。これは、日常業務においては形だけの制度ではなく、リアルな体験を求める声が背景にあると考えられます。特に、日本の転職市場は流動性が低く、転職を計画している割合も14%にとどまっています。この慎重な姿勢が、期待を上回る実務に直面した時の離職リスクを高めています。

また、日本の働き手が企業選びで最も重視する条件は、引き続き「魅力的な給与と福利厚生」が首位です。しかし、その評価基準においては、「雇用の安定」や「ワークライフバランス」が現在の勤務先では十分でないという結果が見受けられます。この結果から、企業は単なる報酬面だけでなく、全体的な働く環境の向上を図る必要があると示唆されます。働き手が求めているのは、報酬面への期待に対する不足を解消することだけではなく、生活と仕事の調和を実現できる環境なのです。

世代間で異なる意識も浮き彫りになりました。例えば、雇用の安定に対する考え方は年齢が下がるにつれて重視されず、Z世代は「会社が自分を一生守ってくれるとは限らない」と考えるようです。これにより、自己の市場価値を高めることが求められており、組織の安定性ではなく自己の成長に目を向ける傾向が強まっています。具体的には、透明性のあるコミュニケーションや学ぶ機会への期待が多く見られます。

離職理由においても、ミレニアル世代はワークライフバランスの観点から離職を考える傾向が強く、Z世代は報酬の不満が最も高いようです。一方、上の世代は仕事内容への興味の薄れや職場環境の不和が主な理由となっています。

リモートワークに関する調査では、少なくとも一部の時間をリモートで働く人が約2割にとどまり、選択肢として定着していない現実が浮き彫りに。理由としては職務上の制約が44%を占めることから、現行の職務設計がリモートでの仕事を想定していないことが課題として浮かび上がります。

今回の調査は、日本の働き方における現状と課題を明らかにしました。このような調査結果を受け、企業はより柔軟で実践的な働き方を模索する必要があります。働き手のニーズが多様化する中で、企業が求められる水準を満たすためには、きめ細やかな対応と透明性をもってコミュニケーションを行なうことが不可欠です。


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