湖を守る芋焼酎
2025-11-14 13:16:24
島根が誇る循環モデル「湖を守る芋焼酎」で環境保全
湖を守る芋焼酎:新たな環境保全モデル
島根県に位置する中海・宍道湖は、日本国内でも特に重要な汽水湖。この湖は豊かな生態系を育み、地域の人々の生活を支えています。しかし、近年の藻の繁茂や水草の増加によって、水質悪化が深刻な問題として顕在化しています。そこで、この問題の解決に向けて、認定NPO法人自然再生センターが立ち上げた新たなプロジェクト「湖を守る芋焼酎」が注目を集めています。
プロジェクトの背景と目的
自然再生センターは2007年に設立され、以降中海自然再生協議会の事務局として活動を続けています。近年、中海の環境問題が叫ばれる中、団体は「地域の和」「科学の目」「自然の力」をモットーに、環境保全の新たなモデルを策定しようとしています。このプロジェクトでは、湖から刈り取った藻や水草を利用することで、地域資源の循環と水質改善を同時に達成することを目指しています。
湖の資源を活用した芋焼酎の製造
「湖を守る芋焼酎」は、湖の水草を肥料として使用し、約900kgのサツマイモを栽培し、それを原料にした本格芋焼酎です。このプロジェクトは、地元の老舗酒造「稲田本店」との連携で実現しました。本格的な焼酎の味とデザインを追求し、「飲んで守る湖と未来」というコンセプトの下、消費者に愛される商品づくりを目指しています。
ボトルデザインには、環境保全を象徴する二重の円が採用され、湖やその活動を未来に繋げる意図が込められています。さらに、リング模様は渦潮や水滴を連想させ、爽やかな青色で仕上げられたデザインは、飲み終えた後も部屋に飾りたくなるよう工夫されています。
クラウドファンディングによる支援拡大
この活動を広めるために、自然再生センターはクラウドファンディングを活用することを決定しました。資金はデザイン制作費やサツマイモの苗購入費などに充てられ、プロジェクトの運営とさらなる発展に寄与します。副理事長の小倉加代子氏は、クラウドファンディングを通じて地域と自然への関心を高めたいと述べ、地域内外のつながりを強化することを目指しています。
地域の未来を見据えた展望
自然再生センターは、この取り組みを通じて地方のNPO活動が地域の持続可能性を向上させる手段になると考えています。また、一般の人々が気軽に環境保全に参加できるしくみを提案し、「飲むことで自然再生に寄与できる」という新しい形の環境保全を実現しています。このプロジェクトが成功すれば、全国の他の地域にも良い影響を与え、希望となることが期待されています。
湖を守る芋焼酎は、ただの飲み物ではなく、地域の未来を考える新たな試みです。クラウドファンディングを通じて新たな仲間と共にこの活動が広がっていくことを期待しています。今回のプロジェクトは、今後の環境保全活動の一つのモデルケースとなる可能性を秘めています。
会社情報
- 会社名
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認定NPO法人 自然再生センター
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