衛星セキュリティ研究
2025-12-08 15:54:04

SynspectiveとGMOサイバーセキュリティが共同研究開始、衛星の安全性向上に向けた取り組み

SynspectiveとGMOサイバーセキュリティによる新しい挑戦



株式会社Synspective(本社:東京都江東区)は、GMOサイバーセキュリティbyイエラエ株式会社(本社:東京都渋谷区)と共同で「衛星サイバーセキュリティ」に関する研究を開始した。この共同研究の目的は、衛星システムに対するサイバーセキュリティの強化を図ることであり、宇宙産業の急成長に伴い必要とされる対策を講じるものだ。

宇宙産業の拡大とサイバーセキュリティの重要性


近年、小型衛星の打ち上げや宇宙データの民間活用が進んでおり、World Economic Forumによると、宇宙産業の市場規模は2023年の約95兆円から2030年には174兆円、そして2035年には269兆円に達すると予測されている。このような急速な成長には、新たなリスクも潜在しており、小型衛星を狙ったサイバー攻撃の脅威が増大している。

このため、小型衛星が担う通信や地球観測の機能の安全性確保が、国家安全保障や経済活動にとっても非常に重要な問題となっている。特に小型衛星は、特殊な宇宙環境において運用されるため、従来のITセキュリティとは異なる新しい防御手法を必要としている。

共同研究の目的と方向性


今回の研究は、Synspectiveが持つ小型SAR衛星コンステレーションの開発に関する知見と、GMOサイバーセキュリティが持つ先進的なサイバーセキュリティ技術を融合させることで実施される。具体的には、以下のようなテーマに基づいて進められます。

1. 脅威とリスクの特定
宇宙環境や衛星の機能に基づき、衛星システムに対する潜在的な脅威を明らかにし、リスク分析を行います。

2. セキュリティテストの策定と実施
特定されたリスクに対する対策手法を検討し、実践的かつ再現可能なテストシナリオを開発してその有効性を確認します。

この研究成果は、将来の衛星設計や開発に活用されることが期待されており、宇宙におけるサイバーセキュリティ対策の向上だけでなく、安全で持続可能な宇宙の利用に貢献するとともに、社会への価値提供が見込まれています。

両社のコメント


共同研究を通じて、Synspectiveの管理部Manager of Security and ITである小出祐輔は、「サイバーセキュリティの強化に早くから取り組むことができたことを嬉しく思います。宇宙産業の重要性が高まる中で、具体的な課題に取り組む姿勢が大切です」と述べています。

また、GMOサイバーセキュリティbyイエラエの執行役員である伊藤公祐は、「衛星サービスは社会基盤において不可欠なインフラであり、そのセキュリティを確保することは急務です。Synspective様との協業によって、衛星システムに特有の脅威モデルの確立ができると確信しています」と語っています。

企業紹介


GMOサイバーセキュリティbyイエラエは、日本国内で最大規模のホワイトハッカーによるサイバーセキュリティ専門企業であり、ペネトレーションテストやセキュリティコンサルティング、フォレンジック調査など多岐にわたるサービスを提供しています。

一方、Synspectiveは独自の小型SAR衛星を開発・運用し、さまざまなデータ解析ソリューションを展開。2030年代には30機の小型SAR衛星コンステレーションを目指し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。

この共同研究がもたらす成果には、宇宙産業における新しいセキュリティ技術の確立が期待されており、今後の展開に目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社Synspective
住所
東京都江東区三好3-10-3THE BREW KIYOSUMISHIRAKAWA 1F
電話番号
03-6811-1355

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