2024年10月度の有効求人倍率が1.25倍に上昇、雇用活況を示唆

2024年10月度の労働市場データレポート

株式会社ツナググループ・ホールディングスが運営する「ツナグ働き方研究所」が発表した最新の2024年10月度の労働市場に関するデータによると、現在の日本の労働市場は少しずつ活気を取り戻していることがわかりました。特に、有効求人倍率が1.25倍に上昇したことは注目すべきポイントです。

有効求人倍率は1.25倍、前月より若干の上昇

2024年10月度の有効求人倍率は1.25倍とされています。これは前月の数値よりも0.01ポイントの上昇を示していますが、前年同月と比べると0.04ポイントのマイナスです。しかし、今年に入ってからのデータをと見ると、根強い雇用需要が感じられます。特にパートタイムの求人倍率が1.20倍、正社員の求人倍率が1.02倍となっており、いずれも前月比で上昇しています。正社員の求人倍率が前年同月を上回るのは14か月ぶりのことです。

完全失業率は変わらず2.5%で安定

完全失業率についても、季節調整値では2.5%を記録しました。これも前月と同水準であり、前年同月と同様の数値です。年齢別に見ると、45歳から54歳、55歳から64歳の層での失業率が上昇していますが、全体としては170万人の失業者数は前年同月よりも5万人減少という結果です。

新規求人数が3か月ぶりに前年を超える

興味深いことに、新規求人数は前年同月比で1.2%増加しました。これは3か月ぶりにプラスに転じたことを示しています。特に、学術研究、専門・技術サービス業、情報通信業、医療・福祉などが顕著に求人を増やしています。一方で、宿泊業や飲食サービス業は減少していることが分かりました。

これらのデータは、様々な要因が複雑に絡み合っている日本の労働市場を反映しています。転職市場が活発になってきた一方で、一部の業種では厳しい状況が続いていることも忘れてはならない点です。

労働市場データの背景

このレポートは、官公庁が発表する労働市場関連のデータを基にして、ツナグ働き方研究所が分かりやすくまとめたもので、毎月のデータ更新が行われています。

さらに、当研究所では、労働法制に関する研究も行い、雇用の未来を見据えた提言を行っています。これにより、企業人事の専門知識や法律に関する知見を活かしながら、現状の働く環境に対する理解を深めていくことを目的としています。