東武鉄道と日立が生体認証「SAKULaLa」で手ぶら社会へ前進

生体認証サービス「SAKULaLa」が切り拓く手ぶら社会

東武鉄道株式会社と株式会社日立製作所が共同で提供する生体認証サービス「SAKULaLa（サクララ）」が、手ぶら社会の実現に向けて新たな一歩を踏み出しました。これまで指静脈認証のみに依存していたこのサービスに、顔認証が追加され、鉄道改札や店舗、入退管理など、さまざまなシーンでの利用が可能になることが期待されています。これにより、ユーザーは不便さを感じることなくスムーズな生活を享受できるようになります。

改札から店舗決済まで

「SAKULaLa」の導入によって、利用者は手ぶらで駅の改札を通過できるようになります。本日、2023年11月13日から、東武宇都宮線の改札で顔認証の利用が開始され、特定区間の定期券保持者は顔情報を登録することで、タッチレスで改札を通過できます。今後はさらなる鉄道会社との連携を進め、全国の利用者に広がることが期待されています。

また、2026年からは約50%の国内で使用されている決済端末「JET-Sシリーズ」との連携が本格的に開始され、顔認証による決済が可能になるとのことです。これにより、顧客はアプリをインストールするだけで、顔認証を使ったスムーズな決済が実現できるようになります。この技術の普及により、さまざまな商業施設やホテルでの手ぶら決済が容易になり、より便利なキャッシュレス世代を迎えることになるでしょう。

入退管理の新しい時代

SAKULaLaの顔認証システムは、日常生活における入退管理にも革命をもたらします。2026年度には、オフィスやスポーツクラブなどでも顔認証を利用した入退室が可能になる予定です。これにより、セキュリティカードを持参することなく、スムーズにアクセスできる新しい形のセキュリティが実現します。

社会課題への解決策

少子高齢化が進む日本において、労働力不足やデジタル格差解消のために、誰もが安心して簡便に利用できる認証手段が求められています。SAKULaLaはこのニーズに応え、身近な場面で利用できるサービスを提供することで、生活の質を向上させることを目指しています。特に、今回の顔認証の追加により、指静脈認証の適応が難しかった環境でも使えるようになります。

企業とサービスの連携

東武と日立は、独自の技術を持つ企業と連携し、より高いセキュリティを提供するためのシステム構築を進めています。オムロン、パナソニックなど多くの企業との連携により、シームレスな利用体験を提供することをテーマに、さまざまなサービスが展開されます。

さらに、JCBとの協業も始まり、手ぶらで安心・安全な決済を実現するためのパートナーシップを強化しています。これにより、個人情報の適切な管理を行いながら、より多くのプラットフォームでサービスを提供できるようになります。