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株式会社Sassor、特定卸供給事業者として正式登録を完了

株式会社Sassor、特定卸供給事業者としての新たな一歩

株式会社Sassor（本社：東京都渋谷区、代表取締役：石橋秀一）は、2025年7月1日付で資源エネルギー庁に「特定卸供給事業者」としての登録が正式に受理されたことを発表しました。この登録により、同社は仮想発電所（VPP）を通じて蓄電池など分散型エネルギーリソース(DER)の調整力を安定的に供給する体制が整いました。

事業参入の背景

再生可能エネルギーの導入が進む中、出力の変動を緩和する「調整力」の確保は国のエネルギー政策の重要なテーマです。この課題に対処するため、2022年4月には自社発電所を持たずに電力を調達・供給する「特定卸供給事業」制度が新たに創設されました。Sassorは、AIを活用した電力需要予測と最適制御アルゴリズムに基づくアグリゲーションプラットフォーム「ENES」を運用し、調整力の生成とその市場価値を最大化するノウハウを蓄積してきました。

事業モデルの特長

Sassorは、以下のように電力システムの各ステークホルダーに対して多様な価値を提供しています。

再エネ発電事業者への利益

- 発電予測やJEPX価格予測を行い、発電能力を最大限に引き出すサポート。
- 蓄電池の最適容量の算出により、併設型再生可能エネルギーの収益を向上させることが可能です。

小売電気事業者への価値提供

- DR（需要応答）による調整力を活用し、不均衡リスクを低減。
- アグリゲーターとして調整力を供給し、固定費用を削減します。

需要家（工場・ビル等）へのインセンティブ

- 需給調整市場への参加によって、電気料金を減少させるオプションを提供。
- BCP対策として蓄電池を活用し、ピークカットを実現します。

他の事業者への恩恵

- 系統用蓄電池事業者に対しては、様々な市場での収益機会を最大化。
- 蓄電池のライフサイクル価値を向上させるための劣化対策も行います。

社会全体への貢献

- Sassorの取り組みは、電力系統の安定性向上と共に、脱炭素社会の実現への貢献を目指しています。分散型電源の利活用は、エネルギーインフラの強靭化にも寄与します。

今後のビジョン

Sassorは、蓄電池に限らず、次世代エネルギーリソースの制御技術の開発にも注力する方針です。具体的には、EV充電インフラをVPPリソースとして活用するV2G（Vehicle-to-Grid）技術や、グリーン水素と連携した需給調整の取り組みを進める計画です。これによって、未来のエネルギー社会における重要な役割を果たすことを目指しています。

会社の概要

Sassorは、AI技術を駆使した電力アグリゲーションサービスを展開しており、アグリゲーションプラットフォーム「ENES」の開発を行っています。このプラットフォームにより分散型エネルギーリソースを最適に管理し、電力市場における収益の最大化を図っています。また、電力系統情報などのデータを提供する電力情報サイト「グリッド研究所」も運営。再生可能エネルギーの普及と持続可能な社会の実現に向け、より飛躍的な成長が期待されています。