ライオンと東洋インキが提携し実現した新たなリサイクル技術
東洋インキ株式会社(東京都中央区)とライオン株式会社(東京都台東区)が手を組み、環境に配慮した新しいリサイクル技術がつめかえパックに採用されました。この技術の導入により、使用後のつめかえパックが持続可能に再利用される道が開かれます。製品は2024年11月から数量限定で販売される予定です。
剝離リサイクル技術の概要
「剥離リサイクル技術」は、異なる素材のフィルムを効果的に分離し、高純度のプラスチックを再回収する革新的な技術です。一般的に、さまざまな素材が複層構成で使用されるフィルムパッケージは、それがリサイクルの障害になります。この技術では、印刷インキや接着剤をフィルムから取り除くことで、汚染されていない単一素材を確保します。
プロセスはまず、パックを破砕してからアルカリ処理し接着剤を溶解、その後、比重差を利用してフィルムを分離します。これにより、高純度なポリエチレンフィルムの回収が可能になります。
環境に優しい未来への道
東洋インキは、この技術を基に元々使用されなかった端材等を回収し、再びつめかえパックのフィルムとして活用することを目指しています。25年中の新商品の発売を目指し、さらに技術の改良と検証を重ねています。
リサイクルシステムの社会実装には、業界間の協力が不可欠です。東洋インキは、日用品だけでなく、他の業界との共同研究を促進する団体を求めています。パートナーと連携してリサイクルシステムの確立を進め、持続可能な社会の構築に寄与することを目指しています。
東洋インキ株式会社について
1896年に創業した東洋インキ株式会社は、アートテックの一環としてパッケージの製造、印刷業務に特化した会社です。水性インキや無溶剤、バイオマス製品を提供し、環境への配慮に努めています。また、電子機器向けの機能性インキの開発にも取り組んでいます。
アートテックグループでは、最新の技術を駆使し、感性に訴える製品を提供することを使命としています。その取り組みについては、公式ウェブサイトで詳細を確認できます。
まとめ
ライオンと東洋インキの業務提携は、環境対策の新展開を意味します。この剥離リサイクル技術は、持続可能な未来を見据えた技術であり、業界全体の意識を高めるための重要な一歩となるでしょう。これからの展開から目が離せません。