「GMOサイン・サステナブル俳句大賞」の魅力
2025年、俳句を通じてSDGsやESGの意識を高めるべく開催された「GMOサイン・サステナブル俳句大賞」。このコンテストには全国から5,475句が集まり、Eテレ『NHK俳句』選者の堀田季何先生による厳正な審査を経て、受賞作品が選ばれました。
俳句の裾野を広げる挑戦
このコンテストに応募した年齢層は、最年少が7歳から最高齢90歳までと実に幅広いものでした。特に興味深いのは、応募者の約80%が10代から60代の現役世代で占められていた点です。これは、俳句界の高齢化や文化の継承が問題視される中、若者たちが興味を持って俳句に取り組む新しい機会を提供したことを示しています。
応募作品の中身
選考の結果、大賞を受賞したのは「わたくしの部屋に氷河の崩れくる」という小宮山人鳥さん(38歳)の作品です。この句は、自然環境の変化が私たちの生活に及ぶ影響を巧みに詠んでおり、地球規模の問題を個人のスケールに落とし込む力があります。そして、優秀賞には次の5作品が選ばれました:
1.
踏まれても怒らない地球に木を植える(宇都宮駿介さん, 21歳)
2.
「夏ですか?」「はい、世界は真っ青です」(田邊辺さん, 20歳)
3.
おれを魚にするリサイクル(高遠みかみさん, 26歳)
4.
海にサカバンバスピスいて(狭霧文哉さん, 32歳)
5.
千年後花はわたしを思い出するか(さん, 24歳)
これらの作品には、現代の環境問題や人と自然との関係について考えさせられる深いメッセージが込められています。
SDGsを題材にした俳句の意義
本コンテストの背後には、GMOグローバルサインが達成してきた環境への貢献があります。具体的には、電子契約サービス「GMOサイン」によって、紙の使用が3億枚削減され、CO2排出量も4,124トン減少しています。企業としての責任を果たしつつ、俳句を通じて社会に貢献する意義は大きいです。
文化継承と未来への責任
堀田先生は、応募句数がこれほど多かったことを「新しい挑戦が歓迎された証」と捉えています。また、高齢化が進む俳句界において、若い世代の参画が重要であることを述べています。今回のコンテストが、俳句文化の継承と発展に貢献することを期待したいですね。
まとめ
「GMOサイン・サステナブル俳句大賞」は、サステナブルな社会の実現を目指しているだけでなく、俳句という日本の伝統文化を次世代に受け継ぐための重要な役割も果たしています。このような取り組みを通じて、俳句に親しむきっかけを増やし、より多くの人々に詩的な感性を育むことができるでしょう。今後も、こういった新しい企画に注目していきたいと思います。