ホームセンター大手のカインズ株式会社は、量子計算技術専門企業の株式会社Quanmaticと共同で、量子計算技術を活用したダイナミック配送システムの実証実験を完了し、2025年3月からの本格導入を発表しました。
この取り組みは、カインズの配送サービス「CAINZお届け便」の効率化を目指し、刻々と変化する受注状況に追従できる配送計画立案技術を開発したものです。過去の配送実績データに量子計算技術を適用した結果、配送効率が1.5倍向上する見込みが得られました。
この技術によって、配送エリアの拡大、配送車両の集約・削減、そして配送件数の増加が期待されます。さらに、配送計画の最適化は、環境負荷の低減にも貢献すると考えられます。
カインズとQuanmaticは、今後も最先端技術を積極的に導入することで、お客様に革新的なサービスを提供していく方針です。
一方、Quanmaticは、2022年10月に設立された量子・古典計算技術のアルゴリズム開発を専門とする企業です。早稲田大学戸川望教授の研究成果を基に、ビジネス課題に最適なソリューションを提供しています。
今回のカインズとの協業は、量子計算技術が物流業界に大きな変革をもたらす可能性を示す事例と言えるでしょう。今後、様々な企業が量子計算技術を活用したサービス開発に乗り出すことが予想されます。