いびきに関する実態調査の新たな結果
フランスベッド株式会社は、2025年に実施したいびきに関する実態調査の結果を公開しました。この調査は2017年、2020年、2022年に続くもので、20歳から60歳までの男女1,000人を対象としています。今回のデータからは、睡眠満足度の向上が見られる一方で、いびきに関する悩みが深刻化していることが浮き彫りになりました。
睡眠満足度といびきの悩み
調査によれば、現在の睡眠に「満足」と答えた人は約40%で、コロナ禍を経て徐々に睡眠環境への関心が高まっている様子が伺えます。また、平均睡眠時間が6時間以上という人も60%に達し、睡眠時間の確保が進んでいることも一因と考えられます。しかし、いびきの悩みを持つ人も増加しており、過去の調査では約38.1%だったが、今回の調査では48.5%に達しています。
特に、自身のいびきを気にしている男性は54.2%、女性は42.8%であり、性別を問わずいびきが主な睡眠のトラブルとして浮上しています。さらに、家族やパートナーのいびきに悩む人も57.3%に達し、他者のいびきが自身の睡眠に影響を及ぼしている事例が増えていることが顕著です。
悩みを相談しない人が78.7%
興味深いのは、自身のいびきに悩む80%近くの人が、誰にも相談していないという点です。この傾向は、いびきについての強い心理的な抵抗を示していると考えられます。相談したくてもできなかったと回答する人も10.3%。いびき対策に踏み出さない理由の多くは、「何をしたらよいかわからない」ことに起因しています。実際、いびきに悩む人の約66%が具体的な対策を知らないと回答しています。
睡眠時無呼吸症候群の警戒
いびきは健康に対するリスク要因ともなります。特に睡眠時無呼吸症候群は2200万人が影響を受けているとされ、いびきを伴うことも多く、注意が必要です。大きないびきをかくことは、呼吸停止を引き起こす場合もあり、同居者からの指摘で受診するケースが少なくありません。さらに、日中の眠気を自覚していない場合も多く、健康リスクに気づかないまま日常生活を送ることは危険です。
健康を考えるための一歩
いびきが持つ音の影響は、睡眠を妨げるのみならず、周囲の健康にも影響を及ぼします。一般的に、いびきの音は約50dBで、これはエアコンの音やお風呂の音に相当します。この音に継続的にさらされることで、睡眠障害や精神的な疾患、高血圧などのリスクが高まるとされています。調査結果から明らかになったように、いびきの問題は個人だけの悩みではなく、周囲の人々にも影響するのです。
結論として、いびきに悩む人々はまずまず専門家へ相談し、正しい情報を基にした適切な対策を講じることが重要です。いびきが引き起こす健康リスクを無視せず、必要な対策を取ることで、より良い睡眠環境を築く手助けになるでしょう。