滋賀県での魚食文化再生への挑戦
近年、日本人の魚介類消費量は大きく減少しています。特に若者においては、魚を食べる機会や調理する機会が減少。そんな現状に対し、一般社団法人海と日本プロジェクトin滋賀県は、学生たちによる「海と琵琶湖のさかなレシピ」チャレンジワークショップを開催しました。この取り組みは、滋賀県内で実施され、将来の魚食文化の担い手となる若者たちが魚の魅力を再発見し、自分たちのレシピを考案する機会を提供します。
イベントの概要
ワークショップは2025年9月から11月の間、全5日間にわたり実施されました。参加者は高校生から修士1年生までの学生6人。彼らは琵琶湖や海の魚について学び、3品のレシピを考案。そのレシピは流通店舗で配布される予定です。このプロジェクトの背後には、「海を未来へ引き継ぐ」という日本財団の理念があり、環境への関心を高める狙いも含まれています。
漁体験から得た貴重な学び
ワークショップの初日、参加者は琵琶湖で漁師の駒井健也さんとともに漁体験を行いました。エリ漁やさしあみ漁、竹筒漁などを実際に体験し、漁師の苦労や魚の生態について学びました。漁での実体験を通じて、参加者は「魚を一匹でも外すのが大変だった。本当の漁師の苦労がよく分かった」と感想を述べました。このような体験は、ただ魚を見ただけでは得られないリアルな学びを提供しました。
魚の旬を理解し、それを生かす
漁体験の後、学生たちは魚の旬についての講義を受けました。彼らは自ら知識を集めて魚の旬を分別し、正しい旬の情報を学ぶことでレシピ作成に生かされることを再確認しました。学生たちは、近年の魚食離れの原因についても考え、「手間がかかるし、魚料理のレシピが少ない」といった意見を交わしました。このマインドセットが、彼らの今後のレシピ作成にどのように影響を与えるかが注目されます。
衛生管理と調理法の実習
2日目には衛生管理の基礎について学びました。食中毒の危険性や防止策を具体的に理解することで、調理前や調理中に注意すべきポイントが明確になりました。また、ラオスの料理人小松聖児さんによる調理実習では、生魚の扱い方や調理方法を学び、実際に料理に挑む機会も得ました。その中で、「思っていたより簡単に作れる」との驚きもあり、参加者は自信を持つことができました。
地元のスーパーとの連携
3日目には、さかな芸人のハットリさんが登場し、魚の知識を深めるとともに、地元スーパー「コープしがぜぜ店」の水産バイヤー中田さんからは魚売り場の現状や工夫について教えていただきました。魚離れを克服するためのスーパーでの取り組みは、学生たちにとっても勉強になる貴重な体験でした。
レシピ開発プロセス
その後、学生たちは魚の魅力を引き出すレシピ作成に取り組みました。試作を通じて、味付けや見た目についての意見を交換し、簡単に作れるレシピを追求。彼らはその過程で、料理の奥深さを感じつつ、対象とする世代を考えたプランを作り上げていきました。
成果を共有するレシピカード作成
最終日には、レシピカードにまとめる作業を行います。「誰でもわかりやすく」との目的を意識しながら、キャッチーで実用的なレシピを完成させました。そして、1月10日のレシピ発表イベントでは、考案したレシピとともに試食を提供し、多くの参加者から好評を博しました。「普段は魚を嫌がる子どもが美味しそうに食べていた」との感想もあり、魚料理の新たな可能性を感じさせる結びとなりました。
未来への一歩
このワークショップを通して、学生たちは魚料理の魅力を再確認し、新たな挑戦を続ける意欲を持ちました。「この経験を経て、日常的に魚料理を作りたい」との声もあり、魚食文化の未来を担う若者の育成を輝かせる取り組みが続いています。今後も彼らの活動に期待が寄せられています。