卵殻膜素材ovoveilを搭載したダブレットの新コレクションがパリで発表

ダブレットの新コレクションで卵殻膜素材が登場

2026年春夏コレクションとして、ファッションブランド「doublet（ダブレット）」が新しい素材を使用した作品を発表しました。この新素材は、株式会社ファーマフーズが開発した「ovoveil（オボヴェール）」という、卵殻膜から生まれた環境に配慮した繊維です。

パリでの発表

このコレクションはパリメンズファッションウィークにて披露され、テーマは「ITADAKIMASU」となっていました。ランウェイでは、ovoveilを使用したTシャツやニットなど、さまざまなアイテムが展示され、多くの注目を集めました。これらのアイテムは、見た目だけでなく、着る人に優しい素材としての特長があり、ファッションが環境に与える影響についても考えさせられるものでした。

ovoveilの特性

ovoveilは、肌に優しく、柔らかな風合いが特徴で、卵殻膜をアップサイクルして作られています。このような素材の使用は、現代のファッション界でのサステナビリティへの意識の高まりを象徴しています。消費者の環境意識が高まる中、このような新しい素材の採用は、ファッションブランドにとっても重要なステップです。

doubletのユニークなデザイン

doubletは、デザイナー井野将之氏によって設立され、2012年から活動を開始しました。ブランドのコンセプトは、ベーシックなアイテムの一部を意外なアイデアに置き換え、それによって日常着を「違和感のあるもの」へと変化させることにあります。これにより、消費者は新たな視点からファッションを楽しむことができるようになります。

井野氏は1980年群馬県生まれで、東京モード学園を卒業後、企業デザイナーとして経験を積みました。その後、MIHARAYASUHIROで靴やアクセサリーの企画・生産を手掛けた後、doubletを立ち上げました。彼は2013年に「Tokyo 新人デザイナーファッション大賞」で最優秀賞を受賞し、その後も多数の受賞歴を持つ実力派デザイナーです。

環境配慮と新たな挑戦

doubletは、ファッションの枠を超えたコラボレーションや新しい素材の導入を通じて、常に新しい挑戦を続けています。2022年にはアーティストの「DANIEL ARSHAM」とのコラボや、米国デザイナー「MARK JACOBS」とのコラボレーションを展開し、グローバルにその名を広めています。

今回のコレクション発表は、エコ素材の重要性と、その可能性を示す素晴らしい一歩となりました。ファッションが環境に優しいものであることを意識しながら、今後の展開にも期待が寄せられます。