セルフ式ガソリンスタンドにおけるAI監視システムの導入
コスモエネルギーホールディングスの関連企業であるコスモ石油マーケティングは、セルフ式サービスステーション(SS)向けに開発されたAI自動給油許可監視システム「AiQ PERMISSION」の導入を全国で開始します。このAIシステムは、タブレットやカメラを使って給油時の安全確認や不適切な行動の検知を自動で行い、従業員の業務負担を軽減することを目指しています。
AiQ PERMISSIONの機能とメリット
機能の概要
「AiQ PERMISSION」は、カメラ映像をリアルタイムで解析し、給油時のリスクを評価します。2018年からの開発を経て、技術基準適合確認試験に合格を果たし、多くの店舗で実証実験が行われています。AIは、給油者や車の状態を把握し、リスクがなければ給油を許可します。もし、危険行為があれば、従業員に警告や給油の停止を促す仕組みです。
このシステムの導入により、セルフ式SSでは以下のメリットが期待されます。
高い安全性の確保
給油許可が下りた後もAIが監視を続けます。たとえ給油中であっても、火気を検出し、必要に応じて従業員に通知します。これにより、従来のヒトのみの監視では実現できなかった安全の強化が実現されます。
業務効率化による生産性向上
AIシステムによって給油許可の確認作業が自動化され、リスク行為がない場合は従業員の業務負担が減ります。これにより、スタッフは他の業務に集中でき、生産性が大きく向上するでしょう。
導入に関する今後の展望
2024年の実証実験では、「AiQ PERMISSION」が必要な技術基準適合確認試験に合格。2026年4月には、実装機に監視システムに求められる機能を確認する試験が開始され、全国のセルフ式SSへの導入が進められます。
国の取り組みと背景
日本国内のサービスステーション数は1994年度末をピークに急激に減少しており、その大きな理由は燃料需要の減少や人員の不足です。特に過疎地域では、SSの閉店が地域インフラの危機として大きな問題視されています。このため、総務省消防庁は、AIによる給油監視支援の検討を2021年から行ってきました。これが、「AiQ PERMISSION」の開発の背景にあります。
実証実験の成功と今後の使用
複数の店舗で実証実験が実施され、さまざまな条件でも安定した運用が確認されています。また提携企業のコスモ石油マーケティングとELEMENTS両者は、今後も地域社会の発展に貢献するためにこの技術を広め、持続可能なサービスステーション運営を支援していく意向を表明しています。
このように、「AiQ PERMISSION」はただの省人化ツールではなく、セルフ式サービスステーションの運営を根本から変える可能性を秘めています。今後、日本のエネルギー供給の安定化に向けて、必要不可欠な役割を果たすことでしょう。