三郎丸蒸留所が「輸出・国際局長賞」を受賞、地域の力を世界に発信

三郎丸蒸留所、栄誉ある「輸出・国際局長賞」を受賞

富山県砺波市に位置する若鶴酒造株式会社の三郎丸蒸留所が、公益財団法人食品等持続的供給推進機構の実施する「輸出に取り組む優良事業者表彰」で「輸出・国際局長賞」を受賞しました。この表彰は、日本の農林水産物及び食品の輸出を促進することを目的とし、特に優れた事業者を評価するものです。

受賞式の詳細

受賞式は2023年12月15日に東京都千代田区のザ・キャピトルホテル東急で行われました。三郎丸蒸留所の受賞は、地域に根差した事業展開と、国際市場を見据えた革新性が評価された結果です。

評価された取り組み

三郎丸蒸留所は、以下のような具体的な取り組みが評価されました。

- 高岡銅器を利用した蒸留器の開発: 地元の技術を活用し、世界初の鋳造製蒸留器「ZEMON」を開発しました。これにより、北陸の伝統的な“ものづくり”を新たな形で地域に根付かせています。

- 国際基準の取得: 2022年にISO22000とコーシャ認証を取得し、海外市場に必要な品質と安全性基準をクリアしました。これにより、輸出体制の強化を図りました。

- 環境への配慮: 地元で栽培されるミズナラを樽の材料として使用し、老木の削減を図ることによって、環境問題への配慮も示しています。

- ブランドの認知拡大: 日本の漫画を活用し、ブランドストーリーを伝える新たな試みで認知度を高めています。

将来の展望

三郎丸蒸留所はこれからも地域に根ざしたものづくりを進め、富山ならではのウイスキーを全国、そして全世界に発信することを目指しています。持続可能な海外展開を通じて、地域の魅力をさらに広めるための取り組みを続けていくことでしょう。

輸出に取り組む優良事業者表彰について

この表彰は、農林水産物や食品の輸出における優れた取り組みを広く認知させ、他の事業者にも新たな輸出に挑戦するきっかけを提供することを目的としています。地域と連携した輸出産地の形成、新たな商品ジャンルの開発、そして輸出市場の拡大に寄与することが評価の基準となっています。三郎丸蒸留所の受賞は、そうした取り組みの成功例として、今後の地域産業の発展につながることでしょう。