東北新幹線に再生可能エネルギー導入、4社が連携してカーボンニュートラルを実現

東北新幹線、再生可能エネルギー導入の新展開

2025年4月23日、JR東日本、東北電力、三菱ＨＣキャピタルエナジー、久保田本店の4社が、東北新幹線向けに再生可能エネルギーを利用した電力供給契約を結びました。この取り組みは、環境意識の高まりに応じたもので、地域におけるカーボンニュートラルの実現に向けた重要な一歩です。

再生可能エネルギーによる電力供給

本サービスはオフサイト型コーポレートPPA（Power Purchase Agreement）を利用しています。これは、発電所を電力使用地点から離れた場所に設置し、発電された電力を送配電ネットワークを通じて需要者へ供給する仕組みです。具体的には、三菱ＨＣキャピタルエナジーが出資する宮床メガソーラー発電と、久保田本店の太陽光発電所で得られた電力が、東北電力のネットワークを介して東北新幹線の運転用変電所に供給されます。

この取り組みにより、東北新幹線の運行に使用される電力の一部が再生可能エネルギーで賄われることになります。再エネ由来の電力供給は、東北エリアにおいて最大規模を誇るものとなります。

4社の持つ理念と目指す未来

各社はそれぞれの役割を通じて、持続可能な社会の実現に積極的に取り組んでいます。JR東日本では、「ゼロカーボン・チャレンジ2050」という長期目標を掲げ、2050年度には実質ゼロのCO2排出を目指します。これにより、脱炭素社会の形成を促進し、環境に対する優位性を高めていこうとしています。

一方、東北電力は、再生可能エネルギーの最大限の活用や火力の脱炭素化を目指すことで、区域内のカーボンニュートラルの達成に貢献しようとしています。地域社会のニーズに応じて、さまざまな「グリーンエネルギーソリューション」を提供し、未来に向けたエネルギーの最適化を行っています。

三菱ＨＣキャピタルエナジーは、太陽光発電を中心に再生可能エネルギーの導入を行い、その運用や管理を手掛けています。これに伴う専門的な知見を基盤に、地域社会のニーズに応じたソリューションの提供を目指します。

最後に、久保田本店は、再生可能エネルギー事業の発展に尽力しており、FIT制度を活用しながら新たな発電所の開発・運営を進めています。

再生可能エネルギーの実績

JR東日本と東北電力にとっては、今回の契約はこれまでの取り組みの第3弾となります。過去には卒FIT風力発電所や他の再生可能エネルギー由来の契約をしており、707,800kWという発電規模に達しています。

このように、今回の取り組みは、多くの会社が連携し、持続可能な社会の実現に寄与する重要なプロジェクトです。2085年にはCO2排出を実質的にゼロにし、未来の世代へ豊かな自然を引き継ぐために、各社は今後も前向きな施策を推進していくことでしょう。