フリーBGM協会が年次レポートを発表、音楽利用の拡大と新たな課題解決に向けた取り組み

一般社団法人フリーBGM協会は、2024年度の活動を振り返った年次レポートを4月16日に公開しました。このレポートには、教育機関への支援やフリーBGMデータベースの創設といった協会の取り組みに加えて、フリーBGM作曲家への利用状況調査の結果も含まれています。

レポートによると、フリーBGMの利用は個人に留まらず、組織においても広がりを見せていることがわかりました。特に、就職ランキング上位校の94.0%と企業の64.0%がフリーBGMを積極的に使用しており、中央12省庁の91.7%も啓発動画などで利用しているとのことです。これにより、教育機関や企業、行政機関でのフリーBGM利用が進んでいることが明らかになりました。

さらに、フリーBGM作曲家への調査では、主にYouTubeやTikTokといった動画プラットフォームでの利用が多いという結果が出ています。このことから、新しいメディアでの音楽利用が加速していることが伺えますが、テレビ番組やイベントでの使用も増加傾向にあります。

フリーBGM協会は、適切な音楽利用を促進するために特に重要な3点、「規則の不安定さ」、「権利管理の不透明さ」、「問い合わせ先の不明」を解決すべく、フリーBGMデータベースを開発しました。このデータベースでは、21,000曲のフリーBGMを利用することができ、利用条件や楽器、曲調に基づいた検索や試聴が可能です。また、音響の業務利用者向けには無償で提供されることにより、さらなる利用者の拡大が期待されます。

高校生クリエイターに特化した理解促進活動としては、YouTube甲子園への協賛や情報提供が行われています。特にフリーBGMアワードの新設は、多くの学生たちに優れた作品を評価する場を提供しました。これは、フリーBGMの利用を促進し、規約の理解を深めるための取り組みでもあります。

フリーBGM協会は、引き続き安心してBGMを利用できる環境を整え、教育機関に対する啓発活動や企業の課題解決などに取り組んでいく方針です。音楽の制作と利用において両者が満足できるような環境を整備し、フリーBGMの利用を拡大していくことを目指しています。

このような活動についての詳細は、フリーBGM協会の公式noteでも公開されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。