キヤノンITS、新しいオンライン基盤ソフトウェアを提供開始
キヤノンITSは、企業が抱えるメインフレームシステムの老朽化や技術者の不足といった課題に対応するべく、新たな「マイグレーション用オンライン基盤ソフトウェア」を発表しました。このソフトウェアは、企業が高額な運用コストを削減しつつ、オープン環境を活用することで、業務のモダナイゼーションを図ることを目的としています。
メインフレームの現状と課題
1960年代から1980年代にかけてメインフレームは、企業や政府機関の基幹業務を支えてきました。しかし、利用が長く続いたことでシステムは老朽化し、複雑化しています。また、メインフレームを扱える技術者の数が減少しているため、将来的な運用や保守に関してユーザー企業は大きな不安を抱えています。このような背景において、よりオープンなプラットフォームへの移行が急務となっています。
新基盤ソフトウェアの特長
「マイグレーション用オンライン基盤ソフトウェア」は、メインフレームのオンラインプログラムに大きな変更を加えることなく、オープン環境でのオンライン処理を実現します。これにより、次のような多くの利点が得られます。
- - エミュレーション機能: メインフレームの多重実行制御や端末IDの管理など、旧システムの挙動をそのまま再現します。
- - 最小限のアプリケーション修正: 従来のインターフェースを維持しつつ、機能を実装できるため、既存の開発スキルを活かしつつ移行が進められます。
- - 柔軟なカスタマイズ性: 顧客のニーズに応じた迅速な対応が可能で、パフォーマンス最適化や拡張性を備えています。
- - 操作説明の簡略化: 従来の端末エミュレーターと同様の操作性を維持することで、移行後の教育にかかる手間を削減します。
- - 安心のサポート体制: キヤノンITSの保守サービスによって、本番環境への移行後も最新OSへの対応など、安心してシステムを運用できます。
未来に向けた取り組み
キヤノンITSは、IBM製、NEC製、富士通製のメインフレームを対象に、さらなるマイグレーション支援を続けるとともに、マイグレーションツールの機能拡充を進めていく方針です。具体的には、生成AIを活用して生産性や品質向上を図るとともに、技術者へのスキル補完を加速させることで、顧客のシステムモダナイゼーションを実現する計画です。
新製品の「マイグレーション用オンライン基盤ソフトウェア」は、税別で月額75万円から提供されており、2024年10月28日の発売を予定しています。企業が直面しているメインフレームの課題に対し、より効率的で効果的な解決策を提供するこのソフトウェアは、顧客のニーズに応える重要な役割を果たすことでしょう。
お問い合わせ
詳細やカスタマイズに関する情報は、キヤノンITSの公式サイトを通じて提供されておりますので、ぜひお問い合わせください。