弥生株式会社と株式会社エフアンドエムは、資本業務提携を結び、共に中小企業の経営サポートを強化することを発表しました。多くの企業が素材の高騰や物価の上昇に直面し、生産性向上が急務とされる中、この提携は双方にとって重要な一歩となります。
弥生株式会社は、特にスモールビジネスのバックオフィス業務を支援する「弥生シリーズ」で知られており、そのユーザー数は310万人を超えています。弥生は会計、商取引、給与計算など多岐にわたる業務を管理できるソフトウェアを提供し、これにより中小企業の業務効率化を図っています。
一方、エフアンドエムも中小企業、特に個人事業主向けにバックオフィスのコンサルティングサービスを展開しており、主に「エフアンドエムクラブ」や、「オフィスステーション」などの人事労務クラウドソフトが注目されています。エフアンドエムは、30年以上の経験を生かして中小企業への支援を行ってきました。
今回の提携は、両社の得意分野を組み合わせることで、企業の経営課題に対するより効果的なソリューションを提供することを目指しています。特に、弥生の会計ソフトとエフアンドエムの労務管理を組み合わせることで、より利便性の高い新たな製品開発が期待されています。
この提携によって、まずはエフアンドエムクラブの拡充を図り、士業向けのサービスの充実を図る方針です。また、弥生の新ブランド「弥生 Next」のサービスも拡張し、人事領域での連携を強化することが検討されています。これにより中小企業の人的資本経営を支援する新たな仕組みを模索しています。
両社の代表者も今回の提携についてコメントを寄せています。エフアンドエム代表取締役社長の森中氏は、弥生との資本業務提携によって、今まで一人では実現できなかった中小企業向けの効果的な支援体制が構築できると語っています。また、弥生の社長、前山氏は、エフアンドエムの実績と専門性を高く評価し、これから共に新しいビジネスを展開できることへの期待を示しています。
この提携により、日本の中小企業が直面している経営課題を共に解決に導くことに貢献し、さらなる業務効率化を目指しています。両社は今後、共同で新しいサービスを展開することにより、中小企業のさらなる支援体制を強化していく方針です。