セルクラウドと栃木県立がんセンターが共同研究を開始
株式会社セルクラウドは、栃木県立がんセンターとの共同研究に着手しました。この研究は「骨軟部腫瘍における血中循環がん細胞(CTC)の意義に関する検討」を目的としています。
共同研究の概要
共同研究には、セルクラウドのマイクロCTC先進医療研究所所長である太田剛志と、栃木県立がんセンターの骨軟部腫瘍・整形外科部長の菊田一貴が参加しています。特に骨軟部腫瘍では、一般的に用いられる腫瘍マーカーが乏しく、患者の治療効果や再発の確認には画像検査が依存しています。そのため、新たな検査法の必要性が高まっています。実際、セルクラウドは昨年、ステージ3およびステージ4の骨軟部腫瘍患者からCTCを捕捉することに成功しました。これにより、CTCと病勢との関連性が確認されれば、臨床応用の可能性が期待されます。
今後の展望
CTCと病勢の関連が明らかになれば、治療効果の判定や予後の予測、さらには再発の早期診断に貢献できる可能性があります。この研究は、がん治療における新たなアプローチの道を開くものであり、医療現場でのCTCの活用が急がれています。
「マイクロCTC検査」とは?
「マイクロCTC検査」は血中循環がん細胞を検出する先端技術であり、がんリスク検査として利用されています。日本国内での普及はまだ始まったばかりですが、欧米では既に多くの研究が発表されており、米国のFDAにも注目されています。セルクラウドの検査方法は、欧米の主流な検査手法を進化させたもので、特に悪性度が高いがん細胞の検出に優れています。特異度94.45%という高い精度で、浸潤や転移のリスクを判別可能です。
会社概要
セルクラウドは2022年に設立され、東京都渋谷区に本社を置いています。がんリスク検査に特化した技術で、医療の進歩に寄与しています。栃木県立がんセンターも、地域のがん対策に力を入れており、医療と研究の両面からがんとの戦いに貢献しています。
まとめ
セルクラウドと栃木県立がんセンターによるこの共同研究は、未来のがん治療に向けた重要な一歩です。CTCの可能性が明らかになることで、がん患者の治療法や診断技術が革新されることが期待されます。