葛飾北斎の植物絵画展『北斎の植物図鑑』が小布施で開催中

北斎の植物図鑑展が小布施でスタート

長野県小布施町にある北斎館で、葛飾北斎の植物の絵画を集めた特別展、"北斎の植物図鑑"が2024年9月4日から11月10日まで開催されています。本展では、北斎が描いた多種多様な植物が展示され、見応えのある内容が盛りだくさんです。

様々な植物の表現を楽しむ

北斎は、春や夏の花々、秋の実り、そして冬の草木まで、四季折々の植物を描いています。当館に所蔵される作品から選りすぐりの植物画を展示し、数はなんと100種類以上にも及びます。草花だけでなく、野菜や果物、さらには葉の形状なども捉えられています。北斎がいかに植物に魅力を感じていたかを感じられる内容です。

北斎の作品は風合いや質感が巧みに表現されており、特に「菊」や「桔梗」といった美しい花々は、しなやかさや力強さを兼ね備えています。また、版本にも多くの植物画が描かれており、見開きでの展示もあり、見る者を引き込みます。特に、日本独特の植物がどのように描かれたのかを知ることができるのは、絵を学ぶ方々にとっても新たな発見となるでしょう。

植物との対話を楽しむ

本展では、観覧者がじっくりと作品を楽しめるよう工夫されています。植物を題材とする作品のキャプションには、その植物の特徴や由来が詳細に説明されているため、まるで図鑑をめくるようなワクワク感があります。また、北斎の弟子たちや影響を受けた絵師たちの作品も登場し、比較しながら楽しむことができます。これにより、同じ題材がどのように異なる表現で描かれるか、その違いにも気づくことができるでしょう。

ギャラリートークや特別ワークショップ

開催中、特に注目すべきイベントがギャラリートークです。学芸員による解説は、10月5日と12日に行われ、どなたでも参加可能です。予約は不要ですが、事前に入館券が必要です。

加えて、ワークショップも予定されています。押し花作家の跡部由美子氏を講師に迎えた「押し花の植物図鑑」では、2種類の部に分かれ、創作体験ができるので、アートを通じて北斎の植物世界に触れることができます。こちらは予約制で、定員があるため、早めの申し込みをお勧めします。