日本ライフセービング協会が水辺の安全教育を強化
公益財団法人日本ライフセービング協会(東京都港区)が、学校の水泳授業における安全教育を強化する新しいオンライン学習教材「e-Lifesaving」をリニューアルしました。この新しい教材は、教員や指導者が水辺の安全について学ぶための充実したコンテンツを提供し、特に水泳授業の事故を防ぐプログラムに焦点を当てています。
リニューアルの背景
2023年7月、高知市で発生した水泳授業中の悲しい事故は、教育現場での安全対策の重要性を再認識させるものでした。第三者検証委員会は、授業内容や教員間の連携不足といった多くの問題を指摘。これを受けて、スポーツ庁の室伏広治長官も「安全対策を講じれば防げた可能性があった」と発言し、教育現場での安全対策の充実が叫ばれています。日本ライフセービング協会も、この流れに応じて、教育現場に役立つ「e-Lifesaving」をリニューアルしました。
e-Lifesavingリニューアルのポイント
1. 教員向けコーナーの新設
新たに設けられた「指導者向けコーナー」では、水泳授業やマリンレジャーに関する安全教育を体系的に学べる教材が揃っています。特に、子どもたちへの事故防止能力を育むプログラムを支援するための動画が3本公開され、実践的な指導方法が紹介されています。これにより、先生や指導者は対象学年や授業環境に応じた安全教育を行うことが可能になります。
2. 動画で学ぼうコーナーの充実
「活動別動画」コーナーでは、マリンレジャーや日常の水辺活動ごとのリスクに応じた学習コンテンツが追加されました。第一弾の動画「釣り中の事故多発!みんなで考えよう!」は、具体的な事故のリスクやライフジャケットの重要性を学ぶ内容となっており、保護者と子どもが一緒に水事故防止の知識を習得することができます。
子どもたちの命を守るために
日本ライフセービング協会は「水辺の事故ゼロ」を目指し、学校教育、家庭、地域社会が一体となって水辺の安全教育を進める環境づくりに力を入れています。全ての大人と子どもが正しい知識と行動を持ち、命を守る意識を高める社会を目指しています。
e-Lifesavingって何?
「e-Lifesaving」は、誰でも、どこでも無料で水辺の安全について学べるICT教材です。教育現場や家庭での活用が期待されており、特に動画コンテンツが豊富で、視覚的に学びやすい教材として評価されています。実際には、日常での水の特性や安全行動についての体験ができるため、実践に結びつきやすいのが特長です。実際のサイトは
こちらからアクセスできます。
まとめ
水辺での事故は予防可能です。「知る」「身につける」「行動する」の3つのステップが重要であり、e-Lifesavingはそのための良い手段です。子どもから大人まで、全員が自らの命を守る行動をとることができる社会の実現に向け、今後も日本ライフセービング協会は活動を続けていきます。