白馬村で開催された「Leave No Trace」ワークショップの全貌
2025年6月29日と30日の2日間にわたり、長野県白馬村で国際的な環境倫理プログラム「Leave No Trace」のワークショップが実施されました。このイベントは一般社団法人白馬村観光局が主催し、地域内のガイドやインストラクター、観光事業者らが集まり自然環境を守る重要性について学びました。
開催の背景と目的
白馬村観光局が推進する「Leave No Trace」は、自然環境への影響を最小限に抑える行動基準を体得することを目的としています。観光業がもたらす影響を軽減するため、参加者に実践的な知識を提供する絶好の機会と位置付けられています。「すべてを守るか、何もしないか」という二択ではなく、自然環境を守るためにどのような行動が適切かを科学データに基づいて判断することが重要です。
ワークショップの内容
今回は、7名の参加者が集まり、天候にも恵まれたことから、屋外でも様々な実践が行われました。このワークショップの中では、自然分解にかかるゴミの年数を学んだり、トイレのない場所での適切な排泄方法を考えるロールプレイが行われました。また、参加者同士での意見交換を通じて、各自が自然との関わり方を深く考える場となりました。
「Leave No Trace」が提唱する7つの行動原則も学ばれました。これには、事前の計画や準備、影響の少ない活動、ゴミの処理、目にしたものはそのままに保つこと、たき火の影響を最小限にすること、野生動物への配慮、その他の訪問者への配慮が含まれています。座学やフィールド体験を通じて、これらの知識を実践に移すための理解が深められました。
地域との協力
白馬村観光局は、今後も地域に根ざした観光事業者と連携し、持続可能な観光地の形成を目指しています。地域住民と訪問者が共に自然と調和した生活を営むことが求められており、観光局の担当者は「観光客が多い時期には、バーベキューの跡や道端に放置されたゴミが目立っています。地域の人々からこの理念を広め、最終的には観光客にも『来たときよりもきれいにして帰る』気持ちで自然を楽しんでもらいたいです」と強調しています。
まとめ
「Leave No Trace」ワークショップは、自然環境を守るための行動について学ぶ貴重な場を提供しました。今後も白馬村では、環境保全の意識を高める取り組みが続けられ、地域と観光客が共に責任を持って自然を享受できる社会の実現が期待されます。
【開催概要】
- - 名称: Leave No Trace ワークショップ in 白馬村
- - 日時: 2025年6月29日(日)・30日(月)10:00~15:00
- - 会場: 保健福祉ふれあいセンターおよび木流川散策路
- - 対象: ガイド、インストラクター、観光関係者
- - 参加人数: 計7名(29日:4名、30日:3名)
- - 講師: 中西岳人(LNTレベル1)、吉田理史(LNTレベル3)
このようなワークショップを通じて、持続可能な観光地づくりのための意識が地域に根付くことが期待されます。また、多くの人々に「Leave No Trace」の考え方が広がり、自然環境を守るための行動が促進されることを願っています。