新型ロボットハンド登場
2022-10-11 09:00:01

ハーモテック、非接触で搬送するロボットハンド「KUMADE ECタイプ」を正式に発売

ハーモテックが半導体ウェハの新しい搬送技術を発表



株式会社ハーモテックは、2023年10月1日に新たなロボットハンド「KUMADE ECタイプ」の本格販売を開始しました。この製品は、半導体ウェハ搬送に特化し、非接触での搬送を実現することで、従来の技術では克服できなかったさまざまな課題を解決します。

ハーモテックの企業理念と背景


ハーモテックは、山梨県甲府市に位置する企業で、半導体ウェハ搬送機器やロボットハンドの開発・販売を行っています。代表取締役の岩坂 斉は、顧客のニーズに応える技術を追求し続けることを企業の責務と考えており、特に精密機器である半導体ウェハの搬送において「何かを触れずに、優しく、確実に搬送する」ことを目指しています。

KUMADE ECタイプの特徴


「KUMADE ECタイプ」は、吸着部の配置見直しや、新機能としてKUMADE吐出エアーの改良を施した最新モデルです。これにより、ウェハの薄加工部への負荷を大幅に軽減。従来型では生じていた自重によるたわみや異物の付着のリスクが軽減されるため、半導体ウェハの製造過程における不良問題を大幅に緩和することが期待されています。

特に注目すべきは、吸引力を発生させるために使用されるCDA/N2の徹底的な見直しです。この新機能により、ウェハに直接触れることなく、搬送を行うことが可能になりました。これこそが、非接触搬送の大きな革新と言えるでしょう。

KUMADE開発の背景


このロボットハンドの開発は、超極薄の12インチウェハの搬送に関して多くの問題が報告されたことから始まりました。過去には自重によるたわみが原因でウェハがロボットハンドに接触してしまい、異物付着や傷が発生するといった問題がありました。これらの課題を克服するために、新たな技術の開発に取り組み、2020年に特許取得後、実用化されたのが今回の「KUMADE ECタイプ」です。

特許技術の魅力


「KUMADE」は、円筒室内で生成された高速の旋回流を利用し、物理的に「何かを吸引する力」を生み出します。この原理に基づいて、半導体ウェハを触れずに、安全に搬送することが可能になりました。これは、精密機器の製造プロセスにおける新たなアプローチとなります。

「KUMADE」の名前の由来


「KUMADE」という名称は、特許を貸してくれた企業の社長である隈氏の名前から付けられました。この背後には、当社が社会に貢献する製品を開発するという強い願いが込められています。隈社長から学んだ開発哲学を常に心に留め、革新を続けていく所存です。

未来への展望


ハーモテックの大きなビジョンは「小さな世界一企業になる」というものです。現在も、多くの大手企業と取引を行い、新たな技術の提供を通じて日本国内外でさらなる展開を目指しています。「当社に自動搬送できないモノは無い」という信念で、今後も新しい技術の開発を進めていくことでしょう。

最後に


新しいロボットハンド「KUMADE ECタイプ」の登場は、半導体業界において大きな変革をもたらすと予想されます。非接触搬送の技術を活用し、今後の製造プロセスをより効率的かつ安全に進化させることが期待されます。ハーモテックの挑戦がどのように進展するのか、今後の動向に注目です。

会社情報

会社名
株式会社ハーモテック
住所
山梨県甲府市住吉4丁目1-32
電話番号
055-298-6690

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