2024年に高校生が目指す理想の大人像とその背景

近年、成人年齢の引き下げに伴い、若者たちの大人に対する意識が変化しつつあります。株式会社アイ・エヌ・ジーが実施した調査に基づいて、2024年の高校生がどのような大人を目指しているのかについて、主に選挙、成人式、そして理想の芸能人に関する三つの側面から解説します。

成人後の選挙への参加意欲

調査では、多くの高校生が成人後の選挙参加に前向きな姿勢を示しました。選挙に行きたいと回答した高校生は77.4%に達し、その理由としては「自分の意見を政治に反映させたい」や「日本の未来を担う一員として責任を感じる」という意見が見受けられます。一方で、あまり知らない候補者や政党に対しての不安もあり、「実際には誰がどんな人か調べるのが面倒」と感じている高校生も多いようです。この結果から、選挙参加への興味があっても、情報不足による心理的ハードルが存在していることが浮き彫りとなりました。

成人年齢引き下げへの賛否

次に、成人年齢の引き下げについての意見も興味深いものでした。賛成意見が44.1%、反対意見が18.6%という結果が示され、賛成派からは「若者が早い段階から大人としての自覚を持ち、社会に貢献する機会を増やすべき」との意見が中心でした。しかし、反対意見の中には「責任を持たされるが、まだ未成年扱いのことが多い」という懸念もあり、未熟な若者に多くの役割を与えることへの不安も根底にあるようです。

成人式への参加意向

高校生たちの成人式への参加意向についても調査が行われました。その結果、52.9%が「必ず参加したい」と答え、多くの高校生がこのイベントを特別な機会と捉えていることがわかります。友人との再会や人生の一大イベントとしての認識が強いことから、成人式に期待を寄せているのが伺えます。しかし、参加したくない理由もあるようで、過去の友人関係や費用面が影響しているようです。このことから、成人式は単なる行事以上に、個人の人間関係や経済状況そのものを反映していることが窺えます。