MiLCAの新サービスが環境評価を変える
株式会社LCAエキスパートセンター(LEC)が、適用範囲を大幅に拡大したクラウドサービス「MiLCA」をリリースしました。このサービスは、長年にわたる産業界のライフサイクルアセスメント(LCA)活動の成果を集約しており、特に使用されるデータベースに関しても新しい選択肢が加わりました。これにより、ユーザーは環境負荷の評価をより簡便に行うことが可能となります。
ecoinventとは何か?
MiLCAの新バージョンには、スイスの非営利団体であるecoinvent Associationが開発したライフサイクルインベントリデータベース「ecoinvent」が追加されました。これは、20,000以上の製品に関わるデータを網羅しており、欧州や北米では特に人気があります。LCA、Scope3、CFP(カーボンフットプリント)算定での環境負荷データベースとして広く使用されています。
日本への影響
日本国内でもサプライチェーンのグローバル化が進む中、海外市場向け製品の輸出が増加しています。これにより、ecoinventデータを使用したLCA算定が非常に重要になってきています。しかし、データベースは海外からの輸入に依存しており、購入や使用には一定のハードルがあります。これが日本の企業にとっての課題となってきました。
MiLCAが提供する解決策
新しいMiLCAは、従来のスタンドアロン版と比較して、ユーザーの利便性と拡張性が大幅に改善されています。直感的に操作できるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を搭載し、容易にecoinventを利用可能にします。ワンクリックでCFP算定結果のグラフィカルな分析を行える機能も備えています。
たとえば、リチウムイオンバッテリーの製造にかかるCFPの寄与度分析が一目でわかります。これにより、開発者やエンジニアは迅速に環境影響を評価し、合理的な判断を下すことができます。
簡素化されたライセンス取得
ecoinventの搭載版を購入することで、ユーザーは欧州との複雑なライセンス契約や直接のやり取りを避けることができるため、データベースの導入に関する手続きも簡素化されています。搭載されているデータベースモデルには、汎用的な「ecoinvent version 3.11(cut-off)」と、欧州向けの建材に特化した「EN15804+A2(2019)」があり、ニーズに応じた選択が可能です。
プライシングと購入方法
新しいMiLCAは、以下の標準価格で提供されています:
- - ecoinvent version 3.11(cut-off)モデル:920,000円(消費税別)
- - ecoinvent version 3.11 EN15804+A2(2019)モデル:970,000円(消費税別)
詳しい製品情報と購入方法については、
公式ウェブサイトをご覧ください。
結論
MiLCAは今後も、国内外で広く使用されるデータベースを追加し、グローバルに支持されるサービスの提供を目指していくとのことです。環境負荷の評価が重要な時代にあって、LECの新しい取り組みは、そのニーズに応えるものであり、企業の持続可能性の向上に寄与することでしょう。さらに詳細な情報やお問い合わせは、LECのメールアドレス
[email protected]までどうぞ。