葉山ファクトリーの挑戦
2017-09-16 22:26:30

空き家を救う新たな拠点!葉山ファクトリーの挑戦とは

空き家を救う新たな拠点、葉山ファクトリーの挑戦



神奈川県葉山町にオープンした「葉山ファクトリー」は、空き家問題の解決に取り組むまったく新しい試みです。この施設は、空家レンジャーの活動の一環として誕生しました。空家レンジャーはボランティア集団で、空き家をDIYで楽しく再生することを目的としています。ここでは、空き家を単に改装するのではなく、シェアリングとアップサイクルを融合させることで地域の活性化を目指しています。

空家レンジャーの第一弾プロジェクトは、逗子市の古い空き家をシェアハウスに再生するものでした。プロの大工を招き、改装作業自体をイベント化することで、多くの参加者を集めました。この取り組みは、多くの人たちが実際に手を動かすことによって、単なるリサイクルではない「アップサイクル」の理念を体現しました。改装費を抑えつつ、入居者も円滑に決まり結果として成功を収めました。

続いて始まったのが、葉山町に位置する葉山ファクトリーのプロジェクトです。ここでは、かつての社員寮が、ものづくりの拠点へと変わろうとしています。施設のコンセプトは「シェアリング×アップサイクル」であり、不要な材料や道具を共有し、新しい価値を創造することを目指しています。

葉山ファクトリーの設計は、約120㎡の鉄骨造りの2階建てで、上階にはクリエイターが自らの工房を持つことができる「シェア工房」が設置される予定です。そして、特別なものづくりに挑戦するスペースも計画されています。デジタル工作機器も応用できるこの場は、クリエイティブな発想を生み出す温床となるでしょう。

建物外部に設けられた工作小屋は、共有する材料や道具を持ち寄る「みんなの工房」として機能し、野外でも様々な製作活動が行える環境が整います。また、食堂を挟む「シェアカフェ&キッチン」では、曜日毎のカフェ出店が可能となり、地域の交流の場としても利用されることが見込まれています。

葉山ファクトリーでは、すでに多くの不要材料が集まり、改装が進められています。具体的には、使われなくなった枕木がウッドデッキに生まれ変わったり、現場から見つけたコテをドアの取っ手としてリユースするなど、多彩なアップサイクル事例が創出されています。これらはすべて、環境への配慮と地域のつながりを深める試みです。

葉山町自体は、自然に囲まれた魅力的なエリアであり、都心からも近いことから訪れやすい場所です。この地域での活動は、毎月行われる「つくるいち」と呼ばれるものづくりのワークショップとして表れる予定で、地域からアップサイクルの文化を発信していくことを目指しています。

また、葉山ファクトリーは、クラウドファンディングも利用して最低限の材料や設備の改装を進めていきます。多くの支援が集まれば、さらに活性化することが期待されており、リターンとしてオリジナルグッズやワークショップの招待など、魅力的な特典も用意されているのです。

この活動の背後にあるのは、空家レンジャーの加藤氏が伝えたい「ものづくりの楽しさ」です。手を動かして創り出すことで、自らの欲求を満たし、より良い地域を築いていきたいという思いが根底にあります。葉山ファクトリーはまさに、地域再生とクリエイティブなものづくりを融合させた新たな拠点として、変革の象徴となるでしょう。

会社情報

会社名
空き家レンジャー
住所
神奈川県三浦郡葉山町長柄1599-1
電話番号

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