水で持ち上がるゲル
2026-03-12 14:31:18

電気を使わない!水を吸って持ち上がる画期的ゲル粒子の開発

大阪工業大学の応用化学科である藤井秀司教授と阪本薬品工業の阪本真宏社長が共同で開発した新しいゲル粒子が、注目を浴びています。このゲルは、水を吸収して膨張し、重さに逆らって物体を持ち上げることが可能な次世代のスマート材料としてのポテンシャルを秘めています。

従来、ハイドロゲルは水を吸収して体積が増加する高分子の一種として広く知られていましたが、一般的には球状の粒子が主流でした。球状では力学的な機能を十分に活かすことが難しく、そのため新たな設計が求められていました。そこで、研究チームは立方体の形状に注目し、サイコロのようなわずか数ミリの立方体ゲル粒子を開発しました。この形状は、粒子同士の位置を安定させることができ、実験でも傾いても転がりにくい特性を示しています。

実験の際、この立方体粒子を4つ並べ、その上にガラス板と約10グラムの重りを置きました。水を加えると、粒子は水を吸収し、徐々に膨張して重りを約1ミリ持ち上げることに成功しました。このプロセスは電気やモーターを使わず、水を吸収する自然の現象を利用して行われました。これにより、環境にも優しい技術として評価されています。

さらに、この新しいゲル粒子は有機溶媒を使用しない環境調和型のプロセスで合成されています。この特徴は、持続可能性を求める現代社会での材料の開発において、大きな利点を提供します。また、粒子の形状や大きさも自由に設計できるため、水で動くアクチュエータや柔軟なロボットなどへの応用が期待されています。

この研究の成果は、米国化学会の学術雑誌「Langmuir」にも掲載され、2026年3月7日の号には、この技術に関する詳しい説明とともに、学術的な注目が集まっています。技術の進化により、未来に向けた新しい可能性が開かれることが期待されています。この革新的な材料によって、従来とは異なる機械的特性を持つ製品が生まれる日は近いでしょう。

今後、この研究チームがさらなる成果を上げ、さまざまな分野での活用が広がることが期待されています。水という身近な資源から生まれる力を通じて、持続可能な社会への貢献が可能になるでしょう。技術の進化は止まらず、新たな材料がどのように我々の生活を変えていくのか、目が離せません。

以上が、大阪工業大学で開発された水を吸って物体を持ち上げるゲル粒子の概要とその可能性です。この技術が未来の産業や日常生活にどのように取り入れられるのか、その進展に注目していきたいと思います。


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