会計事務所向けクラウド業務システム「ZEXT」の急成長
弥生株式会社が提供する会計事務所向けのクラウド業務システム「ZEXT」が、サービス開始からわずか3カ月で契約件数700件を突破しました。この業績は、会計事務所の運営や管理業務の効率化が急務とされる中で生まれたものであり、業界における需要の高さを示しています。
効率化のニーズ
弥生の調査によれば、約85%の会計事務所は日々の業務が効率化される必要があると感じているにもかかわらず、実際にこのような業務システムを導入している事務所は約30%しかありません。このギャップには、コストや導入の手間といった理由が影響しています。特に63.9%の事務所が「費用」を懸念し、42.6%が「慣れた道具や作業を変える手間」を心配しています。
「ZEXT」は、これらの課題に対応したサービスとして開発され、業務システムの導入が難しいとされる小規模の会計事務所でも気軽に利用できるようになっています。1ライセンスは無料で、著名な機能を活用できるのが特徴です。さらに、Googleカレンダーとの連携も可能で、従来の業務フローに大きな変更を加えることなくスムーズに移行できるため、高い評価を得ています。
顧問先への支援機能
加えて、「ZEXT」は顧問先に対する経営支援を実施できる機能も持っています。例えば「企業ドック」機能では、顧問先の課題を可視化し、的確なアドバイスを提供することができます。これにより、顧問先との関係を強化し、信頼性の向上にも寄与します。弥生の調査結果によると、65.1%の会計事務所が顧問先に経営に関する支援を提供したいと考えており、「ZEXT」はそのニーズにしっかり応えています。
ユーザーの声をデザインに反映
「ZEXT」は2025年5月にβ版を提供開始以降、ユーザーからのフィードバックをもとに多くの機能追加やアップデートを行ってきました。正式リリース後の3カ月間で8回のアップデートを実施し、ユーザーの要望を反映させることで使いやすさと機能性を向上させています。このような対応は、既存の業務システムを使用していなかった会計事務所にとって嬉しいニュースです。実際、短期間で700件の契約数を達成した理由の一つも、こうした利用者の声を基にした製品改善でしょう。
中小企業支援のビジョン
弥生は、会計事務所と連携し、スモールビジネスを支える役割を果たすことを目指しています。彼らは「中小企業を元気にすることで、日本の好循環をつくる」というミッションを掲げ、業務ソフトウエアの開発や販売だけでなく、マーケット全体の活性化にも寄与することに邁進しています。「ZEXT」はその手段の一つとして、会計事務所の業務支援を強化し、スムーズな経営サポートを実現します。
今後も、弥生は会計事務所とのパートナーシップを深め、さらなるサービスの向上を目指していくことでしょう。「ZEXT」を通じて、会計事務所が直面するさまざまな課題の解決を図り、日本の経済全体の活力向上へ貢献する姿勢に期待が寄せられています。