台湾の給与調査結果
2020-07-15 19:18:04

台湾における在台日系企業の給与水準に関する調査結果発表

台湾の在台日系企業給与調査結果



最近、ワイズコンサルティンググループが発表した「2020年 在台日系企業給与調査」では、台湾における日系企業の経常性給与および年収が大幅に減少していることが明らかになりました。この調査は、119社の在台日系企業を対象に、経営者や幹部へのアンケートを通じて実施されました。その結果、今後の給与動向に大きな影響を与える要因が浮き彫りとなっています。

調査の背景と結果



まず、調査結果の中で注目すべきは、在台日系企業の55%が新型コロナウイルスの影響を受け、業績が悪化しているとのことです。これにより、企業全体で従業員の年収が抑制されている急激な変化が見られました。この影響は特に、2020年の米中貿易摩擦によるサプライチェーンの再構築の結果として、企業の業績が低迷したことも影響していると考えられています。

次に、台湾での一例一休制度(実質的な週休二日制)の導入は、月額の経常性給与においては若干の効果が見られるものの、年収においての影響は限定的でした。この制度導入の結果、労働環境の改善が期待される一方で、実際の給与水準にはあまり変化がないという現実もあります。

サービス業と他の業種の給与動向



一方で、サービス業やその他の業種では、年収が大幅に増加しているという結果も報告されています。長年にわたり低い水準に抑えられてきたサービス業ですが、今年の調査では業界全体の高度化が進み、年収の上昇が見られました。特に、旅行関連の業界が調査対象から外れている点が影響していると考えられます。

また、昇給については、「定期昇給のみ」を実施している企業が急増しており、これは業績悪化を受けてのベースアップ控えと見られています。公務員などを含む企業全体でのベースアップ制度は少なく、多くの企業が従業員の昇給を控える傾向にあるようです。

調査の詳細



本調査は、2020年の5月13日から6月9日の期間に行われ、119社から総勢7,000名の給与データが収集されました。調査レポートはA4サイズで全85ページのカラー印刷の冊子として仕上げられ、調査結果に基づく詳細な分析が行われています。販売価格は10,000台湾ドルで、会員には優待価格が提供されています。

会社概要



ワイズコンサルティンググループは1996年に設立され、中華民国・台北市に本社を構えています。人事労務やマーケティング、経営戦略など幅広い分野での経営コンサルティングを提供し、日本語での台湾経済ニュースの配信、また市場調査など多岐にわたって事業を展開しています。

今後の在台日系企業の動向は、この調査結果を踏まえた上での戦略的な考慮が必要となることでしょう。経済の変動や社会情勢を考慮に入れつつ、企業として給与の見直しや戦略的な人材育成が求められる時代となっています。

会社情報

会社名
威志企管顧問股イ分有限公司(ワイズコンサルティンググループ)
住所
中華民国台北市襄陽路9號8F富邦銀行襄陽分行大樓
電話番号

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