新型ICの発表
2026-05-28 17:24:52

STマイクロエレクトロニクスが発表した新型車載用バッテリ管理ICの全貌

STマイクロエレクトロニクスの新製品「L9963F」



STマイクロエレクトロニクスは、車載用バッテリ管理IC「L9963F」を新たに発表しました。このICは、ハイブリッド車や電気自動車だけでなく、産業用の蓄電システムや48V・96Vのアプリケーションに対応可能なリチウムイオンバッテリパック管理のための多機能を備えています。

自社製品「L9963E」の進化



新型のL9963Fは、既に市場で優れた実績を有する「L9963E」を基に、内部の設計が改良されています。この新製品は「L9963」シリーズとの完全互換性を有し、既存のハードウェアやソフトウェアの変更なく、簡単に置き換えが可能です。

モニタリング機能の充実



L9963Fは、単体で4から14セルまで直列接続された各セルのモニタリングが可能で、最大48Vのアプリケーションに対応します。さらに、複数のL9963Fを連結することで、最大31個のバッテリパック、つまり434個の直列セルまでカバーできます。

安全性への配慮



このICには、クーロンカウンタが搭載されており、イグニッションのオン・オフに関わらず、過電流の検出に対応しています。また、故障時の安全性を高めるために冗長セル測定経路を設計し、リンプホーム機能を実現しています。この機能は、万が一の状況でも最低限の安全な場所まで走行できるようサポートします。

電力効率の向上



L9963Fは、モニタ対象のバッテリからの電力を獲得できるだけでなく、内部の回路(電圧レギュレータやブートストラップ回路など)を用いて安定した基準電圧を生成します。また、最大200mAのセルバランシング電流に対応し、バッテリの健康を維持する役割も果たします。低消費電力モードに移行後も一時的にバランシング用のMOSFETドライバをアクティブに保つことができるため、サイレントバランシングモードを実現し、できるだけ電力消費を抑えつつ保護機能を維持します。

故障検出機能の強化



このICには9本の汎用入出力(GPIO)ピンと制御用SPIインタフェースが備わっており、包括的な故障検出と通知機能が搭載されています。また、L9963FはISO 26262に準拠しており、最も高いレベルの安全基準であるASIL-D対応も可能です。

高精度の電圧測定



L9963Fは、電流および電圧のサンプリングが完全に同期された状態で行なわれ、サンプル間の遅延は0µsです。0.5Vから4.3Vの範囲で、最大誤差±2mVの16ビットA/Dコンバータを搭載しており、高い測定精度を実現しています。この精度は、複数のICがスタック接続される際にも保持されます。2.66Mbpsの分離シリアル通信インターフェースを使用することで、バッテリセルチェーンにおける通信の遅延を最小限に抑えることが可能です。

量産開始と価格



L9963Fは現在、TQFP64パッケージ(10 x 10mm)で量産に入っています。参考価格は、1000個の購入で約4.60ドルとなっています。さらに詳しい情報はSTマイクロエレクトロニクスのウェブサイトをチェックしてください。

まとめ



STマイクロエレクトロニクスは、業界で求められる安全性と効率性を兼ね備えた車載用バッテリ管理IC「L9963F」の発表を通じて、持続可能な未来を築く一助を提供しています。今後の動向に注目していきましょう。


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会社情報

会社名
STマイクロエレクトロニクス
住所
東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220

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