吉原遊女の美意識
2025-05-22 11:58:55

渋谷にオープンしたギャラリー、吉原遊女の美意識に迫る企画展

渋谷の新たなアートスポット「KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉」



2024年12月、渋谷にオープンした「KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉」は、美容専門学校である国際文化学園が運営するギャラリーです。ここでは、日本人の美意識を縄文時代から現代まで探求することを目的とした展示が行われています。この国際文化学園は、教育機関であると同時に、美容に関する研究を推進する機関でもあり、2019年には美容考古学研究所も設立されました。

ギャラリーでは、ヘアスタイルやメイク、着付けの技術や歴史についての研究成果を基に、多種多様な企画展示を行っています。江戸時代の化粧道具やかんざし、浮世絵、さらに美容表現を表した土偶や埴輪など、さまざまな資料が展示されます。

第2回企画展「吉原遊女に見るヘアスタイル」



その中でも注目の第2回企画展「吉原遊女に見るヘアスタイル」は、2025年6月4日から8月29日まで開催されます。この展覧会では、江戸末期の吉原遊廊が描かれたNHKの大河ドラマ『べらぼう』ともリンクし、遊女たちのアイコニックなヘアスタイルにスポットライトを当てます。

灯籠鬢(とうろうびん)横兵庫(よこひょうご) といった髪型は、特に注目されています。灯籠鬢は、鯨の骨製の鬢差しを用いて毛を張り出させる非常に技巧的なスタイルで、江戸の遊女たちに人気がありました。一方で横兵庫は、江戸時代中期以降の高級遊女が結った特異な髪型で、髷を横に倒すスタイルが特徴的です。これらの髪型は、浮世絵や実物の資料を通じて、当時の文化や風俗を知る手がかりとなります。

展示の目玉



特に展示される「吉原傾城 新美人合自筆鏡」は、劇作者としても知られる北尾政演による作品で、繊細な美人画の中に灯籠鬢を結った遊女が描かれています。この作品からは、当時の吉原の人々の生活や、遊女たちの髪型の多様性についても知ることができます。さらに、遊女たちはそれぞれのスタイルに工夫を凝らし、艶やかな世界を作り上げていたことが伝わってきます。

ギャラリートークで深く探求



会期中、特定の日には日本美容風俗研究の専門家である村田孝子が、ギャラリートークを実施します。村田館長による解説では、遊女たちの髪型や化粧の背後にある文化的なストーリーを掘り下げてくれるため、展覧会をより楽しむことができます。これらのトークは、2025年6月25日と7月30日に予定されています。

開催概要


  • - 会期: 2025年6月4日(水)~8月29日(金)
  • - 会場: KOKUSAIBUNKA GALLERY 神泉
  • - 住所: 東京都渋谷区神泉町1-2 2階(国際文化理容美容専門学校渋谷校6号館B棟)
  • - 時間: 12:00~16:30(最終入館は16:00まで)
  • - 入場料: 500円
  • - 休館日: 土曜日、日曜日、月曜日、祝日(学校行事によって変更あり)

2000年以上の歴史を持つ美容の技術や、その背後にある文化について深く知るこの機会は、皆様にとって新たな発見の場でもあるでしょう。ぜひ、伝統的な日本の美意識に触れる貴重な体験をお楽しみください。


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会社情報

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学校法人国際文化学園
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