日立ハイテクとELITech社の協業がもたらす「LABOSPECT GA-5」
新たな感染症遺伝子検査システムの開発
株式会社日立ハイテクとELITechGroup S.p.A.は、感染症遺伝子検査業界における新たな製造供給契約を締結したことを発表しました。この協業により、両社は最先端の全自動PCR検査装置と試薬を組み合わせた遺伝子検査システム「LABOSPECT GA-5」を正式に製造・供給することとなります。
日立ハイテクは、光学計測技術と自動化技術を駆使し、ライフサイエンスおよび体外診断分野において強力な開発能力を持っています。一方、ELITech社も数多くの感染症検査用試薬を有し、欧州市場に向けた全自動PCR検査装置を提供しています。このシナジーを活かし、両社は全自動遺伝子検査システムの共同開発に取り組んできました。
「LABOSPECT GA-5」の特徴と利便性
「LABOSPECT GA-5」には、複数の検査項目を同時に測定できる機能が搭載されています。また、検体の前処理から測定までを全自動化することで、医師や患者への迅速な検査結果の報告を実現し、臨床検査業務の効率化に寄与します。今後、日本国内での展開においては日立ハイテクがこの装置を販売し、2025年にはパシフィコ横浜で開催される「JACLaS EXPO 2025」にも出展予定です。
ヘルスケア分野における遺伝子検査の重要性
最近のヘルスケア市場では、遺伝子検査が疾病リスクの評価や診断にますます利用されています。特にPCR法は新型コロナウイルスの影響を受け、その普及が進みました。日立ハイテクとELITech社が目指す全自動遺伝子検査システムは、ウイルスや細菌などの早期検出を可能にし、検査業務の効率化を図るものです。これにより、医療従事者はより迅速に患者に対応できるようになるでしょう。
パートナーシップの持続的強化
今後も両社は、感染症領域におけるイノベーションを推進し、長期的な協力関係を築いていく方針です。日立ハイテクは、ELITech社とのパートナーシップを通じて、より充実した医療サービスを提供し、患者一人ひとりのニーズに寄り添った医療の実現を目指しています。「診断×治療×デジタル」をテーマに提供されるLumadaソリューションは、デジタル化された医療環境において大いに貢献することでしょう。
企業情報
日立ハイテクのミッションは、「知る力で、世界を、未来を変えていく」という理念のもと、持続可能な社会づくりに貢献することです。一方、ELITech社は体外診断分野で広範囲な製品を提供し、国内外の臨床・研究ニーズに応えています。今後の展開にも大いに期待が寄せられています。
この協業を通じて、両社は医療の革新を実現し、未来に向けた新しい価値を創造することを目指しています。