駐日スウェーデン大使が福井大学で特別講義
福井大学は、2023年10月26日、駐日スウェーデン大使ヴィクトリア・リー氏を招き、国際地域学部で特別講義を行いました。講義のタイトルは「最新のスウェーデン情勢と日本の関係〜ノーベル賞、ジェンダー平等、そして変化する欧州〜」です。このイベントには、他学部や研究科の学生、地域の関係者など約130名が参加しました。
講義内容
講義では、来たる2024年にスウェーデンがNATO加盟を果たすことや、同年12月に行われる日本との首脳会談による関係の強化について触れ、欧州の安全保障状況の変化にも言及しました。その中で、ノーベル賞に関する話題も取り上げられ、2026年のノーベル化学賞に日本の硤合憲三名誉教授が選出されたことが紹介されました。このことは、科学研究を通じた日本とスウェーデンの結びつきを示す一例として貴重です。
また、スウェーデンが世界的な企業を育むための研究・イノベーション環境についても解説され、博士課程の学生を研究者として雇用する仕組みや、多様な研究資金の提供方法が紹介されました。特に、ジェンダー平等に関する話題は学生たちの関心を引き、スウェーデンの制度改革や教育を通じて人々の意識がどう変わったのかが詳しく説明されました。
学生との対話
講義後、約15名の学部生・大学院生がリー大使と直接対話を行いました。大使は、外交官としての経験をもとに、日本とスウェーデンの間の協力を生み出すための考え方を示し、質問に応じて答えました。特に、平和構築に関しては、ロシアによるウクライナ侵攻がスウェーデンにもたらした影響や外交の重要性を強調しました。
意見交換会
同日に、ラーシュ・ハンマシュトロム参事官は地域の企業関係者との意見交換会にも参加しました。彼は「スウェーデンと日本:イノベーションのパートナー」というプレゼンテーションを行い、イノベーションを支えるためのスウェーデンの環境について説明。日立エナジーや日本製鉄グループの協力事例を挙げ、日本とスウェーデンの相互の強みを生かす重要性についても語りました。質疑応答では、福井の企業との連携や、ジェンダー平等、外国人材の活用など多岐にわたるテーマが扱われました。
懇談と視察
また、福井大学の役員との懇談においては、教育・研究交流や産学連携の可能性について議論が盛り上がりました。続いて、同日の夕方には、大学とスウェーデン大使館の関係者によるレセプションが開かれ、交流を一層深めました。
翌日には、産学官連携本部を視察し、最先端の研究開発に関する説明がありました。この訪問は、福井大学国際地域マネジメント学科の能化正樹特命教授と大使館のつながりによって実現しました。福井大学は今回の訪問を契機として、さらなるスウェーデンとの教育・研究交流と地域企業との連携を目指していきます。