月面着陸技術の革新
2026-08-07 19:28:16

ispaceによる月面高精度着陸技術開発の進展と未来の展望

株式会社ispace(東京都中央区)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)による宇宙戦略基金事業の第二期プロジェクトとして、「月極域における高精度着陸技術」について116億円の補助金交付が決定したことを発表しました。このプロジェクトは、2026年1月16日に採択されました。

この技術開発のテーマは、南極近傍での高精度着陸と通信中継衛星を活用した極域でのペイロード活動の支援です。月南極近傍には水資源の存在可能性が高く、高精度着陸技術の実現は資源探査やインフラ構築において重要な役割を果たすと考えられています。

ispaceは2028年に、開発中の月着陸船「ULTRAランダー」を用いて、南極近傍への安定的な高精度着陸技術を確立するためのミッション3を実施する予定です。このランダーは、経済産業省のSBIR補助金を活用して開発が進められます。その後2029年にはミッション4を実施し、さらに技術の向上を図る計画です。

今回の技術実証は、月の極難易度が高い地域での取り組みにより、様々な地形や地点への高精度着陸技術に応用が期待されています。特に中緯度に分布する「縦孔(Lunar Pit)」のような地下空洞は、将来的に居住空間や地下資源の観点から注目されています。この地点への高精度着陸が実現すれば、新たな開発につながることでしょう。

ミッション4では、ランダーの長期運用技術の実現も重視されます。従来、ランダーの活動は太陽光が当たる昼の時間帯に限られていましたが、今後は月南極域特有の「越夜技術」を活用し、昼夜を問わず安定した運用を目指します。これにより、月面活動の持続可能性が大きく向上するでしょう。

また、ミッション4では通信中継衛星の投入も計画されています。これは、複数の衛星によってコンステレーションを形成し、データ中継の「ルナ・コネクトサービス」を提供することを目的としています。これにより、月面での探査活動を支える強固な通信インフラの構築が期待されています。

ispace代表取締役CEOの袴田武史氏は「補助金交付が決定したことを光栄に思う。月南極近傍への高精度着陸技術や長期運用技術の実現は、将来の持続的な月面活動にとって重要な基盤となる」とコメントしています。

ispaceは「Expand our planet. Expand our future.」というビジョンのもと、月面資源開発に取り組んでいます。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で約350名のスタッフが在籍し、2010年に設立されました。世界初の民間企業として2023年に月面着陸を果たし、2028年にはさらなるミッションの実施を予定しています。これにより、月面活動の商業化と人類の宇宙への進出が期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社ispace
住所
東京都中央区日本橋浜町3-42-3住友不動産浜町ビル3F
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