ERPCがGeyser gRPC全リージョンアップグレード
ERPC(日本法人:EMERGING RESEARCH PARTNERS CORP)は、SolanaのためのGeyser gRPCエンドポイントについて、全てのリージョンにおける基盤をアップグレードしたことを発表しました。この技術革新により、リアルタイムのデータ取得がより信頼性の高いものとなり、運用品質の向上が期待されます。
Geyser gRPCの重要性
Geyser gRPCは、Solanaのブロックチェーンイベントをリアルタイムで取得するための不可欠なインターフェースです。しかし、データ量の増加やフィルター条件の複雑化に伴い、実際の運用にはいくつかの課題が生じます。これには、トランザクションの重複配信、経路の遠回り、そして接続の遅延があります。
これらの問題は、特に国際的に展開されているアプリケーションの場合、パフォーマンスに大きく影響することが分かっています。ERPCはこれらの課題を解消するために、ストリーミング基盤の見直しを行いました。
Richatの採用
新たに採用したのが、Lamports Devが開発したオープンソースのストリーミング基盤Richatです。Richatは、データの低遅延かつ高信頼性の配信を実現することを目指しています。複数のストリーミングソースからのデータを統合し、単一の出力ストリームとして効率的に配信できる構造を持っています。
Richatは、高性能なフィルタリングと重複排除を実現することで、不要なデータ処理や再送を抑制し、ストリーミング経路全体の安定性を高めます。さらに、QUICプロトコルを基に設計されているため、高スループットかつ低レイテンシの両立が可能です。
グローバルな展開と配信拠点
ERPCのGeyser gRPCエンドポイントは、フランクフルト、アムステルダム、ニューヨーク、シカゴ、東京、シンガポールといった複数のリージョンに分散配置されています。この戦略により、時間帯やネットワークの状況に応じた最適なデータ取得が可能となります。
これまでの経験から、単一リージョンに依存するのではなく、グローバルな監視・接続を通してSolanaのネットワーク特性に即した運用を行っています。
Rust製プロキシの強化
加えて、ERPCはグローバルに使用されるRust製のプロキシのロジックを刷新しました。このプロキシは、各リージョンのGeyser gRPCエンドポイントに共通して利用され、ストリーミング処理の効率に大きな影響を及ぼします。
接続管理および内部処理が見直され、プロキシ自体のオーバーヘッドが削減されることで、すべてのリージョンにおいて信頼性の高いストリーミング処理が実現されます。
今後の展望
ERPCは、今後もさらなる高速化を目指して研究開発を進めます。Geyser QUICコネクションの提供に向けた取り組みは、データ取得点や配信経路、クライアント接続モデルを含む全体設計に基づいて進められます。
フリートライアルの再開
プラットフォームの更新に伴い、フリートライアルのサービスも再開されました。過去に利用したことのあるユーザーも、この新しい環境での性能を確認する絶好の機会です。
まとめ
ERPCの全リージョンアップグレードは、SolanaのGeyser gRPCのパフォーマンスを大幅に向上させ、利用者にとって魅力的な選択肢を提供します。AKIEZNEの情報や利用方法については、公式Discordやウェブサイトを通じて詳しくお手伝いしています。また、マルチリージョンのGeyser gRPCプランの選定も相談可能です。ぜひ、この機会に新しい技術を体験してください。