介護と衛生の新未来を切り開く「switle-BODY」とMA-T®︎の連携研究
現代社会において、高齢化が進む中で、介護業界はさまざまな課題に直面しています。その中でも、皮膚の衛生管理や介護職員の負担軽減は特に重要な問題です。こうした背景の中、株式会社シリウスとアース製薬株式会社は、介護洗身用具「switle-BODY」と専用の液剤「MA-T®︎溶剤」を協力開発し、介護分野における新たな取り組みを始めました。
新たなる共同研究のスタート
この共同研究の目的は、皮膚感染症の対策と衛生環境の保全です。シリウスは、介護用洗身用具「switle-BODY」を提供し、アース製薬は要時生成型亜塩素酸イオンを含む「MA-T®︎溶剤」を供給します。双方の技術を融合させることで、より安全で快適な介護環境を提供することが期待されています。
また、国士舘大学の櫻井勝教授(医学博士)が監修し、介護用具と液剤を連携させた実証検証も行われています。その結果、switle BODYとMA-T®︎溶剤を併用した場合、従来の洗浄方法と比較して除菌効果が著しく向上することが示されています。
背景となる社会課題
団塊の世代が高齢化する中、介護職員の不足や高齢化が深刻な問題になっています。特に入浴などの身体的ケアは高い負担を伴い、介護者の負担を軽減するための手段が求められています。さらに、災害時における衛生管理や感染症予防も重要な課題であり、これに対する対応策が不可欠です。
具体的な取り組み
シリウスとアース製薬は、以下の具体的な取り組みを通じて、介護分野の改善を図っています。
1.
希釈型MA-T®︎溶剤「switle CareWater」の開発
「switle BODY」に最適な希釈型のMA-T®︎溶剤を開発し、介護施設や医療機関での活用を推進します。これにより、入浴が困難な要介護者へのサポートを強化し、衛生環境を保つことを目指しています。
2.
普及活動の強化
「switle BODY」とMA-T®︎溶剤の普及を進め、介護施設や家庭での利用を促進します。これは、平時における衛生環境の保持だけでなく、有事の際の発生するリスクにも対処するための施策です。
他にも、共同研究は公益財団法人国際医療財団や社会福祉法人弘陵福祉会と連携して行われており、幅広い知見を得ることに努めています。
洗身効果の検証結果
実証結果によると、switle BODYとMA-T®︎を併用した洗身方法は、一般的な清拭比で除菌効果が約7倍向上することが確認されました。また、汚水や機器内部の衛生状態の改善にも寄与します。これは、日常的な使用が重要であることを示唆しており、災害時の迅速な衛生対策にもつながる重要な知見です。
今後の展望
シリウスとアース製薬は、2025年度の早期から介護保険適用を目指しており、介護用洗身用具「switle BODY」の普及を進めます。また、日常的な使用が普及することで、平時の健康維持や、非常時の対応力向上にも寄与することが期待されています。さらに、ペット向けシャワーマシンの開発にも取り組んでおり、様々な分野での展開を計画しています。
現代の介護分野において、持続可能で安心な衛生対策は欠かせないものとなっています。株式会社シリウスとアース製薬の共同研究は、この新たな時代の介護現場を支える重要な一歩です。