群馬県の新たな取り組み、「ぐんま山育DAO」が始動しました。このプロジェクトは、群馬県庁と株式会社ガイアックスが共同で立ち上げた、自律分散型組織(DAO)による地域活性化の一環です。少子高齢化が進む日本では、地方自治体が財源を安定させ、持続可能な地域づくりに取り組む必要があります。「ぐんま山育DAO」は、その目的を達成するために設立されました。
プロジェクトの第一弾は「自然派ワイン醸造プロジェクト」。参加者は、自分専用のぶどう区画を選び、そこで育ったぶどうを使用したワインの製造を体験できるのが大きな魅力です。この参加型のプロジェクトは、出資者に特別なワインとのつながりと共に、地域との関係を深める機会を提供します。特に、群馬の大自然の中で作られた「土地を表す味のワイン」を目指しており、今後の里山や農業の発展に寄与することが期待されています。
「ぐんま山育DAO」では、DAO(自律分散型組織)を基盤にした透明性の高い運営が特色です。全ての参加者が意思決定に参加できるよう、民主的な運営が進められています。また、株式会社型DAOとして、法的安定性を担保しながらも新たな地域ビジネスモデルの構築を目指しています。これにより、県外からも資金と労働力を調達し、持続可能なプロジェクトを推進する狙いがあります。
このプロジェクトには、地域のプロフェッショナルたちが集結しています。六本木ユウジさんを代表とするチームは、自然派ワインづくりに関する専門知識を生かし、群馬の特性を最大限に発揮するワインを生産します。群馬県特有のヤマブドウを使用した、病気に強い品種の開発に取り組むことで、有機栽培を行い、安心して楽しめる水準の高いワインを製造することを目指しています。
群馬の自然環境や歴史的背景も、このプロジェクトの重要な部分です。群馬は豊富な自然資源に恵まれ、年間の日照時間も長く、様々な作物が育つ適地です。この条件を最大限に活かし、地域全体の資源を循環させるようなモデルを確立していくことが望まれています。
今後のスケジュールとして、2025年には醸造事業が本格化する予定で、地域の人々と共に育てたぶどうの収穫体験や試飲会、収穫祭などのイベントも実施します。こうした機会を通じて、さまざまな人々との交流が生まれ、新たな関係人口を生み出すことにもつながります。
「ぐんま山育DAO」は、群馬を起点に全国へ展開する可能性を秘めており、地元事業者の協力のもと、他の地域でも同様のモデルを立ち上げるための足掛かりとなります。出資者が自らの意見を取り入れながらプロジェクトを推進していくことで、関係人口の増加と財源の確保を同時に実現していきたいと考えております。
最終的には、群馬県が抱える魅力や地域資源を発信しながら、安全でおいしいワインを多くの人に楽しんでもらうことを目標としています。興味を抱く全国の個人や法人の参画を促し、次世代につなぐ持続可能な地域づくりを目指していきます。
この取り組みはまた、「ふるさと納税」との連携にも注力しており、新たな形での地域貢献を模索しています。群馬県の魅力が詰まったワインを全国に届けることで、納税額の増加と関係人口の増加を図ることが期待されています。
参加を考えている方々には、ワインの醸造体験や収穫祭の参加特典など、多くの魅力を提供。地域とのつながりを深めながら、楽しく学べる体験を通じて、持続可能な地域活性化に貢献していくことができるでしょう。