アスエネが新たな挑戦を開始
アスエネ株式会社(以下、アスエネ)は、東京都港区に本社を置く企業で、CO2排出量の見える化や削減を支援するクラウドサービス「ASUENE」と、製品やサービスごとのCFP(カーボンフットプリント)及びLCA(ライフサイクルアセスメント)を算定できるクラウドサービス「ASUENE LCA」のデータ連携機能を開発し、その提供を開始しました。この新機能により、企業はScope3の算定に欠かせない1次データの精度を大きく向上させ、サプライチェーン全体のCO2排出量管理を効率化できます。
背景と重要性
近年、環境への配慮が高まり、企業のサステナビリティ報告への関心が急速に高まっています。その中でも特に重要なのが、Scope3と呼ばれるサプライチェーン由来の排出量の正確な把握です。これは、企業がその製品を生産する過程で発生するCO2排出量を明確にするために必要なデータです。今年からはCSRD(企業サステナビリティ報告指令)が段階的に適用され、2026年にはCBAM(炭素国境調整メカニズム)が本格運用されることになっており、企業は製品ごとの排出量を正確に管理するための体制を整えることが求められています。
このような背景から、バイヤー企業は取引先のサプライヤーからCFPデータを適切に収集する仕組みの構築が急務となっており、「ASUENE」と「ASUENE LCA」の連携によって、この課題を解決できる手段が提供されたのです。
システム連携の詳細
今回の機能連携では、バイヤー企業とサプライヤー企業の間でCFPデータのスムーズなやり取りが可能になりました。バイヤーは「ASUENE」の管理画面を通じて、サプライヤーが提供するCFPデータを容易に排出原単位として登録でき、これを基に自社のScope3及びCFP算定を行うことができるのです。一方、サプライヤー側も「ASUENE LCA」によってCFPの提出が自動化されるため、日常業務にかかる負担を軽減できます。
透明性と信頼性の向上
この新システムでは、バイヤーとサプライヤー間のやりとりの履歴がしっかりと記録されるため、データの透明性と信頼性が高まります。これによって、企業はより正確な1次データを共有し合い、Scope3を算定する際の精度が向上するのはもちろんのこと、信頼性のある情報開示の基盤も整います。
未来への展望
アスエネは今後も、脱炭素化やサステナビリティ領域における業務の自動化・効率化を推進し続けます。「次世代により良い世界を。」というミッションのもと、企業のサステナビリティ経営支援に邁進する姿勢を崩しません。
その一つの手段である「ASUENE」は、複雑なCO2排出量算出業務を簡略化し、温室効果ガスの可視化や報告をサポートするサービスです。一方、「ASUENE LCA」は、CFPデータを効率よく連携させることで、より透明性の高いデータ提供を実現します。
この取り組みにより、企業は持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出すことができ、今後のサステナビリティ活動の進展が期待されます。