ARAとパイオリンク提携
2008-10-07 10:01:21
ARA技術とパイオリンクがWEBキャッシュ分野で提携、その利点とは
ARA技術とパイオリンクの協業
最近、韓国のITベンチャー企業株式会社ARA技術とアプリケーションスイッチ専門の株式会社パイオリンクが、WEBキャッシュ分野での技術協力を発表しました。この協業は、両社の製品を組み合わせることで、コンテンツ配信の効率化とコスト削減を実現するものです。具体的には、ARAの高性能WEBキャッシュサーバ「JAGUAR 5000」と、パイオリンクのL7アプリケーションスイッチ「PASシリーズ」を使用したシステムを共同で検討・導入し、既存のパートナーに対してこのソリューションの有効性を訴求していくことが目指されています。
JAGUAR 5000の特長
ARAの「JAGUAR 5000」は、ソフトウェア及びアプライアンスで提供されるWEBキャッシュサーバで、独自OSを持つ高性能アプリケーションを搭載。汎用サーバとの組み合わせにより、必要な性能を引き出し、サーバ台数を最大で10分の1まで削減可能です。この特長により、運用時の消費電力を抑制し、よりグリーンなIT環境への移行が期待されます。価格はソフトウェア版で400万円、アプライアンス版で500万円(税別)となっています。
PIOLINK PASシリーズの特長
一方、パイオリンクの「PASシリーズ」は、スイッチベースの専用ハードウェアを採用し、高速バックプレーン能力を持つことが特長です。これにより、既存のネットワーク構成を変えることなく導入が可能です。また、独自のL7CSLB機能を利用し、キャッシュすべきトラフィックのみを選別、処理することができ、結果として高いコストパフォーマンスを実現しています。価格は198万円(税別)からとなっています。
協業による利点
この協業を通じて、ARAの「JAGUAR 5000」とパイオリンクの「PASシリーズ」が連携することで、ユーザーはパソコンや携帯端末、ゲーム機器からインターネットにアクセスする際、まず「PASシリーズ」に接続します。「PASシリーズ」は設定されたWEBサイトへのアクセスを検出し、適切なトラフィックを「JAGUAR 5000」に振り分けます。その結果、コンテンツ配信サーバへの負荷を大幅に軽減することができるため、サーバ台数の削減と運用コストの削減が実現します。
特に日本市場では、WEBキャッシュサーバが特定メーカーの製品に依存しているという現状があります。しかし、ARAはそのコストパフォーマンスの高さを活かし、汎用ソフトウェアである点が大きな優位性となります。これにより、インフラとしてのコスト削減とサポート体制の充実を両立させます。
モードの柔軟性
「JAGUAR 5000」のもう一つの特長は、プロキシモードとリバースモードの2つの運用モードを選択できる点です。リバースモードは、ポータルサイトや企業、ISP、ショッピングモール、新聞社などで広く使われており。プロキシモードは、ISPやCATV事業者の回線管理に利用されます。この柔軟性により、様々な業種での利用が容易となり、特に動画コンテンツの普及による帯域幅の逼迫問題を緩和できるとして注目されています。
まとめ
ARA技術とパイオリンクの提携は、WEBキャッシュ分野の競争力を大きく変革すると期待されており、両社が共同で開発したシステムの利点は、コスト削減と処理速度の向上です。この協業により、特に日本の市場で新たなプレイヤーとなることができ、今後の展開に注目が集まっています。
さらに、両社は合同セミナーなどを通じて、導入ソリューションの有効性を広く紹介していく計画です。これにより、ユーザーにとっても多様な選択肢が提供され、利便性が向上することでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社パイオリンク
- 住所
- 東京都新宿区新宿5-8-8カールツァイス新宿別館3F
- 電話番号
-
03-5363-9100