大分県佐伯市で海ノ民話アニメーションが完成！上映会開催

大分県佐伯市での海ノ民話アニメーション上映会

2025年2月12日、水曜日に大分県佐伯市の蒲江で「佐伯の船霊さま」というアニメーションの上映会とフィールドワークが行われました。このイベントは、一般社団法人日本昔ばなし協会と日本財団が共同で進める「海ノ民話のまちプロジェクト」の一環として実施され、次世代を見据えた海の環境保護や地域の文化の継承を目指しています。

映像の魅力と参加した子供たちの反応

上映会では、まず「佐伯の船霊さま」の語り手である橋本さんが「タカラガイ」を用いた子供の遊び道具を紹介しました。若い観客たちは興味深そうにその道具を観察し、漁師町特有の遊び方に触れることができました。アニメの上映を終えると、多くの子供たちが活発に感想を述べ、漁師たちの働き者としての姿勢に感銘を受けた様子が印象的でした。橋本さんは、物語に登場する「バクチの木」が地域住民の大切なシンボルであることを伝えて、子供たちにこの民話の重要性を感じてもらいました。

また、海ノ民話のまち実行委員会の古田さんは、この物語が漁師たちの生活の知恵を伝えていることを強調し、地元の文化に誇りを持ってほしいと語りました。子供たちは真剣に耳を傾け、地域の伝承に対する興味を新たにしました。

フィールドワークとその学び

フィールドワークでは、佐伯市教育委員会の清家さんが民話の舞台とその背景に関する講演を行いました。ここでは、船霊信仰の由来や、船大工の役割に関する深い知識が紹介され、子供たちに新たな視点を提供しました。船霊信仰は、大漁を祈願するために船に載せられるものであると説明され、訪れる人々がどのようにこの文化に関わってきたのかについても触れました。

また、子供たちにとって珍しい航海用語の解説も行われ、実際に使用される技術やその意味について学びました。その中には、気象や航行の際に用いる干支の概念も含まれており、子供たちの好奇心を刺激しました。参加した小学生からは、アニメや講演を通じて民話への興味が増し、自分たちの地域の文化を大切にしたいという意見が多く寄せられました。