介護離職を防ぐ新たな施策「安心介護 for biz」の拡充
株式会社エス・エム・エス(東京・港区)は、介護離職を防ぐための取り組みとして「仕事と介護の両立支援サービス 安心介護 for biz」の提供を行っています。特に、同サービスに新たにアンケート機能が追加されたことが注目されています。この機能は従業員が介護に直面する場合の状況や課題を明確化し、それに基づいた対策を企業が講じられるようサポートします。
アンケート機能の詳しい内容
新たに導入されたアンケート機能は、大学や国立研究機関での業務経験を持つ社内のデータ分析専門のチームによって設計され、これまでの健康経営に関するデータが基にされています。これにより、従業員の介護に関する実施状況や課題を把握できるようになります。
企業は自身の状況に合わせた調査項目を選択でき、介護現場の専門家からの分析レポートも提供されます。このようにして、企業は介護に関する施策を効果的に立案し、さらに従業員に対する具体的な介護支援も実施できるようになるのです。
超高齢社会の背景
日本は超高齢社会を迎え、今や365万人が働きながら介護を行う時代です。しかし多くの人が「介護離職」に直面しており、2023年度には年間で10.6万人の離職者が報告されました。この問題は企業にとっても大きな課題であり、介護と仕事を両立させる職場環境を整えることは、従業員のキャリアや生活の向上、さらに企業の持続的成長に直結するものです。
実際、現在、従業員の介護状況を把握している企業は僅か27%にとどまっており、多くの企業が対策を取れずにいるのが現実です。それに対抗するため、国は2025年に改正育児・介護休業法を施行予定です。この法律によって、企業は介護に関する周知や研修、相談体制の整備が義務付けられ、罰則のリスクも伴うことになるでしょう。
株式会社エス・エム・エスの取り組み
エス・エム・エスでは、「安心介護 for biz」以外にも多様なサポートを展開しています。具体的には、介護に関する知識を学ぶための研修動画や、専門家による相談窓口を設置しています。また、健康経営を意識した各種サービスも提供しており、従業員が健康で長く働き続けられる環境づくりに寄与しています。
さらに、看護師やケアマネジャーなどの専門職と連携して、企業の健康管理業務を支援しています。地域の自治体との連携により、介護のフレイル予防や課題解決に取り組むなど、専門家のネットワークを生かしてサービスを展開しています。
今後の展望
新たなアンケート機能の導入により、企業は従業員の介護状況を把握しやすくなります。この結果、より効果的な施策の立案や実施が可能となることが期待されます。また、これにより企業は業務生産性を上げることができ、従業員の定着率向上にも寄与するはずです。
介護離職を防ぐことは、企業自体の持続的な成長や発展にもつながります。エス・エム・エスは今後も、介護と仕事の両立支援をより充実させ、社会課題の解決に向けて取り組んでいく方針です。政策と連携を図りながら、従業員が安心して働き続けられる企業文化の構築を目指します。