EV電動車の新たな可能性「denchi.ai航続距離保証」が始動
最近、アフターサービス領域で革新をもたらす取り組みが進められています。Solvvy株式会社は、株式会社電知と手を組み、画期的なEVのバッテリー保証サービス『denchi.ai航続距離保証』の実証実験をスタートしました。このサービスは、特に中中古EVバッテリーの性能をAI技術で評価し、信頼性の向上を目指しています。
背景
電気自動車(EV)の需要が急速に高まる中、バッテリーのリユースやリサイクルという課題がクローズアップされています。2023年3月の経済産業省によると、サーキュラーエコノミー市場は2030年に80兆円に達する見込みです。にもかかわらず、中古EVの市場ではバッテリーの劣化診断が整っていないため、再販価格が下がり、新車の高騰やリース費用の増加を招いています。さらに、EVバッテリーに使用されるリチウムなどのレアメタルの資源不足も懸念されます。
これに対し、Solvvyと電知は、AIによるバッテリー性能の診断を駆使し、中古EVの価値を高めるための新たな方向性を打ち出しました。将来的には、リサイクルやアップサイクルを通じて、持続可能な社会に向かうための一助となることでしょう。
サービス概要
『denchi.ai航続距離保証』は、保証加入時に行うバッテリーのAI診断が肝となります。この診断結果に基づいて算出された「保証航続距離」によるサービスです。ユーザーは自分のモバイル端末から手軽に保証サービスに申し込むことができます。対象は、経過10年未満の中古EV(BEV・HEV・PHEV)で、最長3年間の保証が提供されます。その内容には、バッテリー交換や同等の車両の提供が含まれています。
電知の技術
電知が開発したIoTデバイスは、EVの充電ポートを介して車載バッテリーの診断を行うことができます。具体的には、CHAdeMO等の規格に従い、数十秒でバッテリーのインピーダンス測定や内部状態の評価が可能です。これにより、迅速な診断が可能となり、ユーザーにとっても非常に便利なサービスに貢献します。
診断結果は、PCやスマートフォン、タブレットで確認でき、ユーザーは自身のデバイスで結果を簡単にアクセスできます。この取り組みは、より信頼性の高い中中古EV市場の形成を目指した画期的なアプローチです。
企業のビジョン
Solvvyは、ストックビジネスコンサルティングを通じて企業の課題解決に取り組んでいます。AI技術を駆使した電知との協力は、新たな市場を創出し、持続可能な未来を築くための大きな一歩となります。両社は、このサービスを通じて、エコロジーと経済の両面からの持続可能な発展を目指していきます。
このように、EVの普及において持続可能性が求められる時代に、Solvvyと電知が導入する『denchi.ai航続距離保証』は、EV市場の今後を左右する重要な試みとなるでしょう。