トライセンティス、日本でのビジネス拡大を目指し150億円の売上目標を設定
トライセンティス、日本市場への本格展開を宣言
2023年の初め、継続的テストソリューションを提供するトライセンティスは、今後5年間で日本市場において1億ドル(約150億円)の売上目標を設定し、今後の戦略を発表しました。日本法人Tricentis Japanは、東京都千代田区に本社を構え、代表に成塚歩氏を迎えたことで、さらなる市場開拓を図っています。
トライセンティスは、SAP、IBM、アクセンチュアなど、既存のグローバルパートナーと協力しながら、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援します。特に、企業向けのテスト自動化とAIを駆使した品質エンジニアリングに注力し、効率的な業務運営を実現します。また、将来的には新規パートナーとの連携を強化し、日本市場問合せのニーズに対応したビジネス拡大を目指します。
成塚歩氏は、「今や日本企業は世界市場での競争力を保つためにDXが不可欠です。現状でテストに必要な労力の約30%が手動によるものですから、自動化を進めることで、より価値ある業務にシフトする事が重要です」と語ります。労力の最適化が求められる中で、企業は効率性を追求する必要があります。
日本経済は、特に『2025年の崖』と呼ばれる問題に直面しています。重要な技術やシステムの更新が求められる一方で、2030年までにIT人材が79万人不足する可能性も指摘されています。このような背景を踏まえ、トライセンティスは業務支援を通じて日本経済の発展に寄与し、同時に自社の事業拡大を狙います。
トライセンティスは2023年にSAPジャパンとの提携を発表し、国産ソリューションの利用を促進します。これにより、特に「SAP Enterprise Continuous Testing by Tricentis」を通じて、日本のユーザーに向けたサポートを行い、クラウド移行やDXの推進をサポートします。SAPジャパンの鈴木社長は、この連携を通じて顧客のビジネス価値を最大化することを目指しています。
アジア太平洋地域への投資を進める中、トライセンティスは2023年秋に韓国オフィスを設立し、2024年に日本法人「Tricentis Japan合同会社」を設立予定です。この新たな法人は、成塚氏の豊富なIT業界経験を生かし、さらなる成長を見込んでいます。
特に、トライセンティスが展開する「Tricentis Copilot」やテストライフサイクル全体を支援するAIプラットフォームは、顧客によるソフトウェアリリース速度の向上、コストの削減、品質の向上に貢献しています。
トライセンティスは、2023年に経常収益3億3,000万ドル以上を達成し、新規顧客数は前年比約60%増加しました。また、3,000社以上の顧客がトライセンティスのソリューションを利用しており、日本でも伊藤忠商事などの主要企業が導入しています。伊藤忠商事の浦上氏は、トライセンティスのソリューションがシステム移行を円滑に進める上で非常に貢献しているとのコメントを寄せています。
これからのトライセンティスの展開に期待が高まります。柔軟なテスト自動化やAIを駆使したサービスで、日本市場におけるDXを一層加速させることでしょう。
会社情報
- 会社名
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Tricentis Japan合同会社
- 住所
- 東京都千代田区大手町1-2-1Otemachi Oneタワー 6F
- 電話番号
-
03-4588-6322