企業の成長投資調査
2025-07-10 11:36:38

「2025年度 経営者の成長投資アンケート」結果から見る企業の人材育成とDXの現状

「2025年度 経営者の成長投資アンケート」結果から見る企業の人材育成とDXの現状



日本の経営コンサルティング界での先駆者、株式会社タナベコンサルティングが近日発表した「2025年度 経営者の成長投資アンケート」の結果は、国内企業が抱えるさまざまな課題を浮き彫りにしています。本記事では、特に注目すべき人材育成、デジタルトランスフォーメーション(DX)、グローバル展開、そして事業承継の四つのテーマについて、詳細に分析していきます。

1. 人材育成の現状



調査の結果、人材育成への年間投資は「1,000万円未満」が64.4%を占め、多くの企業が限られた予算の中で育成施策を実施していることがわかりました。特に「中堅・リーダー支援」が多くの企業に重視されており、次世代リーダーの育成ニーズが高まっています。また、経営者に求められるスキルとしては「判断力」「問題解決力」「戦略構築力」が上位に挙げられ、変革の担い手としての要請が強まっていることが確認されました。

2. DXの進捗



次に、デジタルトランスフォーメーションについてですが、回答者の約半数が「予定より遅れている」と回答し、さらに20%近くは「取り組んでいない」とのことです。DXの必要性を感じている企業が多いものの、明確なビジョンや戦略を欠いている実情が浮かび上がります。これにより、DXの推進が場当たり的になっていると考えられます。

3. グローバル展開



グローバルな視点で見ると、海外事業を展開している、または今後展開の意向を持つ企業は全体の6割を超えました。この現象は、企業が国際的な市場での成長を意識し始めていることを示唆しています。特に、海外事業を推進するための重要テーマの一つとして「グローバル人材の確保」が挙げられ、企業が海外で成功するための基盤構築が急務とされています。

4. 事業承継の課題



さらに、事業承継の調査結果からは、約47.8%の企業が親族への承継を選択していますが、約32.5%は「後継者はいない」と回答するなど、後継者不足が大きな課題であることが浮き彫りとなりました。特に、非同族へのバトンタッチが増加傾向にある一方で、後継者の育成に課題を抱える企業の実態が明らかになっています。

総括と提言



タナベコンサルティングによるこの調査結果は、日本の企業が直面するさまざまな経営課題を示しています。企業は「人材を育てたい」との思いに応えるために、明確なビジョンを持ち、戦略的な人材投資を進める必要があります。また、DX推進においては戦略的なアプローチが求められ、グローバル展開の実現にはパートナーシップの構築が不可欠です。

最後に、事業承継に関しては、今後の成長を見据えた後継者育成が重要であり、非同族の人材を積極的に育てることも選択肢の一つとして検討されるべきです。これらを踏まえて、企業は変化に適応しつつ、持続可能な成長を実現するための戦略を再考することが求められます。


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株式会社タナベコンサルティンググループ
住所
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