データ共通化の新時代
2025-09-30 09:16:26
JMDCとYuimediがリアルワールドデータの国際基準化で協業開始
日本の医療データが国際標準に向けて進化
株式会社JMDCと株式会社Yuimediが新たな協力関係を結び、日本国内で集積されたリアルワールドデータ(RWD)の国際標準規格であるOMOP CDM形式への変換を進めることを発表しました。この取り組みは、医療データの活用を国際レベルで高める重要なステップとなります。
背景
近年の研究開発の現場では、リアルワールドデータの利用が非常に重視されています。創薬や臨床研究の世界では、さまざまな国の医療データを集約したグローバルデータベースの構築が進んでおり、日本の医療データもその中で重要な役割を果たすことが期待されています。しかしながら、これまで日本の医療データは国際的な研究においてはあまり活用されていないのが実情でした。このため、JMDCとYuimediの協業により、国内のデータがOMOP形式で提供されることで、日本の医療データの国際的な認知度を向上させることが目指されます。
協業の内容
JMDCは、日本国内最大規模のRWDを蓄積しており、そのデータをYuimediの技術支援を受けてOMOP形式へと変換します。これにより、多様なデータ利活用者が容易にアクセスできるようになります。一方、Yuimediは、OMOP CDM形式へのデータ変換技術を提供し、日本の医療データが国際水準での活用を図るためのテクニカルサポートを行います。
期待される展開
この協業により、JMDCが蓄積した日本の医療データは、グローバルな研究ネットワークの中で活用される可能性が高まり、新たな創薬のプラットフォームとなることが期待されています。さらに、臨床研究や国際共同研究など、製薬企業やアカデミアにおいても、より効率的なデータ分析が可能となり、それが医薬品開発の促進や疫学の実態解明へとつながるでしょう。
未来へのビジョン
JMDCは「社会課題に対してデータとICTの力を利用して解決を図る」という理念を掲げており、持続可能なヘルスケアシステムの実現を目指しています。一方で、Yuimediも「データを通じて必要な医療を必要な患者に届ける」という使命を持っています。今後両社は、この協業を通じて、日本の医療データの国際的な活用を促進していきます。
OMOP CDMとは
OMOP CDM(Observational Medical Outcomes Partnership Common Data Model)は、観察医療データの解析を目的として設計された共通データモデルです。世界共通の医療用語を統一的に管理できる点が特徴で、国ごとに異なる医療データを標準化することで、国際的な研究をより円滑に進めることが可能になります。
株式会社JMDCについて
JMDCは、医療ビッグデータ業界の先駆者として2002年に設立され、匿名化処理技術とデータ分析のノウハウを強みとしています。現在、15億以上のレセプトデータを扱い、医療経済の分析や医薬品の安全性評価など、多岐にわたるサービスを展開しています。また、健康推進を目的としたWebサービスも提供しており、健康社会の実現を目指しています。
株式会社Yuimediについて
Yuimediは、2020年に設立され、「データを通じて必要な医療を必要な患者に届ける」という理念を掲げています。医療データのOMOP CDMへの変換を得意とし、国際的な共同研究を支援することで、より良い医療環境の構築に貢献しています。両社の協業がもたらす新たな未来に期待が寄せられます。
会社情報
- 会社名
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株式会社JMDC、株式会社Yuimedi
- 住所
- 電話番号
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