リハビリテーションの新たな形、「ピロピロParty」
広島国際大学のリハビリテーション学科で行われている画期的な試みが話題です。福岡達之准教授のゼミ生と、健康・暮らし・介護に力を入れる株式会社ルピナスが共同で開発した吹き戻し連動型ARゲーム「ピロピロParty」が、12月4日に東広島市内で体験会を行います。
吹き戻しとのコラボレーション
「ピロピロParty」は、日本の伝統的な玩具である吹き戻しと最新のAR技術が融合した新感覚のゲームです。食べ物や飲み物をスムーズに飲み込むための嚥下機能の向上を目指し、高齢者が楽しみながら口腔機能をトレーニングできる内容になっています。このようなリハビリテーションは、特に高齢者にとって非常に重要です。加齢とともに口や喉の筋力が弱くなり、誤嚥の危険性が増すことから、「ピロピロParty」はその対策としても期待されています。
ゲームの内容
新たに開発されたゲームには、2つのバリエーションがあります。
1.
ピロピロMUSIC: 音楽に合わせて、画面上から流れる音符を吹き当てる楽しさ。
2.
ピロピロ気球: 気球を飛ばしながら、現れる障害物を吹き飛ばすアクション。
これらのゲームは、スマートフォンやタブレットを用いてプレイできるため、高齢者にも扱いやすい設計がされています。
クラウドファンディングの成功
このプロジェクトは、クラウドファンディングを通じて資金を募り、目標を大きく上回る76万2000円を集めました。これは、地域の高齢者とそのご家族に向けた新しいリハビリテーションの形を提供するための礎となります。12月の体験会では、ゼミ生自らが地元の高齢者にゲームの使い方や活用方法を紹介します。
今後の展望
体験会の後も、参加者には継続的にゲームを試してもらい、その効果を検証していく予定です。呼吸や嚥下機能の変化が確認できれば、全国の介護施設にも広がる可能性があります。リハビリに対する取り組みが、日本の高齢者福祉の新たな時代を切り開く予感がします。
このリハビリゲームの成功に、関心のある方はぜひ、体験会に参加してみてください。笑顔と共に、健康的な日常を取り戻すきっかけになるかもしれません。